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第15話 「ワイサ改造計画」

 



 ••✼••サイチ近隣の森••✼••



「あの、トロさん!」


「なんだい?」


「なぜ、森の中に?」


「うん 他の冒険者達の邪魔にならないように、

 と、邪魔をされないように・・・かな?」


「そうですか・・・

 でも、森の中じゃあ、あまり強い魔物は出ないんじゃ?」


「うん そうだねえ だけど、君・・・

 ワイサ君はいきなりオークやブルを狩れるのかい?」


「!・・・無理・・・です」


「だよねえ?

 先ずは、小モノからソロで狩れるようになってからだね!」


「・・・そうですよね」


「・・・」



 なんだか不満気なワイサ。

 おそらく、他の冒険者達のように、オークやブルを討伐したかったのだろう。

 気持ちは解る。

 この、サイチ村に住む限り、冒険者とはオークやブルをソロで1体を討伐できて、初めて一人前の冒険者として認められる。

 なので、ほとんどの冒険者パーティーはみんな、魔物の群れは狙わずに、1体を狙って取り囲むスタンスで、1人が立ち向かうと言うスタンスだ。

 まだ駆け出し冒険者達は、全員で1体を袋叩きにするやり方が多い。

 ワイサと同じ年頃の初心者冒険者達でさえ、4人~5人のパーティーを組んで、オークやブルを討伐できるまでに育ったと言う。


 でもワイサは、人よりも身体が小さく病気がちだったために、1人取り残された風な感じだった。


 それにワイサは、イジメには遭ってないが、仲間はずれにされてきた。

 冒険者だって、命懸けの職業だ。

 少しでも強い者と組みたいだろうし、足でまといになる者など、誰だって背負いたくないものだ。


 トロは、ワイサのステータスを見てみた。



 ■===========■

 ・⋯━☞STATUS☜━⋯・

 ■===========■

 名前 ワイサ

 性別 男

 年齢 16

 種族 人族

 職業 剣士

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 状態

【健康】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 LV 6

 HP 105

 MP 7

 STR 9

 ATK 9

 DEF 8

 DEX 6

 INT 5

 MAT 4

 SPD 10

 LUK 10

 EXP 308

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 テクニカル・スキル・ポイント

 TSP 25

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 スキル・ポイント

 SP 0

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 習得魔法

【プチ・ヒールLv1】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 習得スキル

【ステータス】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 称号

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 資格

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 ■===========■



 ワイサは、剣士だった。

 魔法職とは違うのは、「テクニカル・ポイント(TP)」で、必殺技や秘技が使える。

 また、「テクニカル・スキル・ポイント(TSP)」で、覚えたいスキルや必殺技を選べるところだ。


 面白い! マジ、ゲームみたいだ!


 ワイサは既に、「ステータス」を覚えていた。

 おそらく、ステータスは、誰もが使えるスキルなのだろう。

 なんでも自分で覚えなければならない晴蘭達が特殊なのだ。


 ただ、妙に各ステータスの値が低い。

 俺達の様な魔法職よりも更に低く見えた。

 おそらく、小さい頃から病弱だったのと、肉の様なカロリーの高いスタミナの付く物を食べてこなかったせいだろう。



 次に、「剣士」について鑑定してみた。




【剣士】


 ●魔力ポイントの他に、テクニカル・ポイント(TP)を、必殺技(武技)やスキルを使用時に消費。

 威力のある技を使うためには、それ相応のTPが必要。

 TPは、攻撃したり、TPを増やす武技やスキルを使う事によって増やせる。


 ●テクニカル・スキルポイント=TSP

 必殺技を覚えるための必要なポイント。

 レベルアップ時に、TSP+5。



 ●レベルアップに応じて覚える技。


 ★Lv1

 プチ・ヒールを覚える。

 HP回復(最大HPの25%)

 消費魔力1。


 ★Lv25

 飛び斬りを覚える。

 厚さ2mmの鉄板をも切り裂ける。

 消費TP3。

(使用後10秒間のクールタイム)


 ★Lv50

 斬鉄を覚える。

 厚さ12mmの鉄板をも切り裂ける。

 消費TP5

(使用後10秒間のクールタイム)


 ★Lv75

 乱れ斬りを覚える。

 厚さ4mmの鉄板をも縦横無尽に切り裂く。

 消費TP8


 ★Lv100

 一刀両断を覚える。

 厚さ24mmの鉄板をも切り裂く。

 消費TP10


 ★Lv150

 斬鉄十文字切りを覚える。

 厚さ12mmの鉄板をも縦横無尽に切り裂く。

 消費TP15


 ★Lv200

 斬鉄一刀両断を覚える。

 厚さ50mmの鉄板をも切り裂く。

 消費TP30


 まだまだ続く

 :

 :

 :


 ●TSPで覚える必殺技



 ★TSP5

 技巧斬りを覚える。

 通常攻撃の一振。

 増加TP1。

 増加MP1。


 ★TSP5

 心頭滅却を覚える。

 30秒間防御力10倍。

(使用後2秒間のクールタイム)

 消費TP2。


 ★TSP5

 気合いを覚える。

 気合いを覚える全ステータス2倍。

 増加TP3。

(必要時間2秒)


 ★TSP10

 スラッシュを覚える。

 下級モンスターなら切り裂ける。

 消費TP2。

(使用後10秒間のクールタイム)


 ★TSP10

 気合い溜めを覚える。

 増加TP10

(必要時間4秒)


 ★TSP10

 真空斬りを覚える。

 消費TP1

(使用後1秒間のクールタイム)


 ★TSP10

 火炎斬りを覚える。

 剣先に炎と真空の渦を発生させ、敵に火のダメージをも与える。

 消費TP2

 消費魔力1


 ★TSP10

 力溜め

 消費TP2。

 5秒間力を溜めて攻撃力2倍。

(使用後10秒間のクールタイム)


 ★TSP10

 シールドを覚える。

 魔力のバリア。

 消費魔力1。

 消費TP1。

 同等レベル以下でノーダメージ。


 ★TSP15

 回転スラッシュを覚える。

 半径3m範囲でスラッシュ。

 消費TP4。

(使用後10秒間のクールタイム)


 ★TSP15

 流星斬りを覚える。

 流星の如く敵を無数に切り刻む。

 消費TP8。


 ★TSP15

 昏倒斬りを覚える。

 相手のHPを5%奪う。

 消費TP8


 ★TSP25

 スーパースラッシュを覚える。

 獲得条件:スラッシュ+真空斬り

 消費TP10


 ★TSP30

 アルティメットスラッシュを覚える。

 獲得条件:スラッシュ+真空斬り+スーパースラッシュ

 後方の敵をも切り裂く。

 消費TP15


 まだまだ続く

 :

 :

 :

 :




 面白い!

 実に、面白いシステムだ。

 20年ほど前に、こんな強化システムのMMORPGがあったっけ。

 上下左右平面スクロール型のゲームだったが。

 家に帰るのが嫌で、友人の家のPCでよく遊ばせてもらったものだ。

 懐かしい・・・


 と! 感傷に浸ってる場合じゃないな。



「あの・・・トロさん?」


「どうかされましたか、ご主人様?」


「え? ああいや、すまない!

 ワイサ君のステータスを見て考え込んでしまった!」


「「・・・?」」


「ワイサ君は・・・いや、これかはら、『ワイサ』と呼ばせてもらう」


「はい! 先生!」


「きゅうぅうぅ~~~ん♡」



 いかんいかん!

 どうも「先生」と呼ばれると、胸きゅんしてしまう。

 俺は、人に教える立場には向いてないかも知れないな・・・

 とはいえ、そんな事も言ってられない。

 俺なりに、なんとかやってみよう。



「うん! だいたい理解した!」


「え? あ、はい」


「ステータスを見ると、テクニカル・ポイントが15あるね!

 先ずは、『技巧斬り』と、『スラッシュ』を覚えよう!」


「すてーたす?」


「あれ? 自分のステータスを見た事ない?」


「えっと・・・見た事ないかな・・・」


「そっか・・・それすら知らないのか」


「・・・???」


「ワイサ! 『ステータス・オープン』と、言ってみろ!」


「え? あ、はい ステータス オープン?」

 フォン!


「うわっ! 何か出た!!」


「やっぱり! ステータスすら、知らなかったんだな・・・」



 ワイサは、自分のステータスを見る術すら知らなかったようだ。

 もしかしたら、この世界の人達、いや冒険者すらも、自分のステータスを見る術を知らないのかも知れない。



「なん・・・なんだコレ?」


「それはワイサの今現在のステータスだよ」


「ステータスって?」


「?!・・・そこからかよ(汗)」



 トロは、ステータスについてワイサに説明した。



「ってな具合で、数字が大きいほど強くなるって考えで良いと思う」


「なるほど!」


「ワイサの他の初心者冒険者達は、みんな、『飛び斬り』が使えるはずだと思うのだがどうだ?」


「はい! そうなんです!

 みんな、飛び斬りを使えるのに、俺だけ使えなくて・・・」


「まあ、そうだろうな

 飛び斬りはレベル25で自然と覚えるわざわざなんだよ」


「えっ?! そうなんですか・・・」


「そう ワイサはまだレベル4だからね

 使えるようになるには、まだまだ先だな」


「そう・・・ですか」

 ガッカリするワイサ。


「そう、落ち込むな!

 先程も言ったが、先ずは、TSPを使って、

『技巧斬り』と、『スラッシュ』を覚えよう!

 技巧斬りは、TPとMPを増やせるからな!

 ここぞ!って時にスラッシュを、いざと言う時のためにプチ・ヒールを何時でも使えるようにしておけ!」


「えっと・・・どうやって?」


「こう・・・指で触れて、動かしてみな!」


「こうですか? あ! 動く! 動きますよコレ!」


「だろ? 下へ送ると、技名がズラ~と並んでる場所があるはずだ!」


「・・・・・・あ! はい! あります!

 ホントだあ! すっげぇ~~~!!」


「それらが、ワイサがこるから覚える事ができる技名だ!」


「へえ~~~すげえ・・・」


「だが、TSPが足りなくて覚えられないモノばかりだろうけどな」


「そう・・・ですね」


「そこで先ずは、『技巧斬り』と、『スラッシュ』を覚えておこう」


「はい! ・・・ええと?

『はい』を押せばいいんですよね?」


「ふふん そうだ 解ってきたようだな」


「はい!」



 こうしてワイサは、『技巧斬り』と、『スラッシュ』を覚えた。

 


「武技を使うには、TPが必要だ

 だが、使うとTPは減ってしまうから、TPを増やさなければならない

 だからTPを増やす武技の『技巧斬り』を覚えるんだ」


「あ・・・んん・・・と はい?」


「よく解らないって顔をしているな?

 ま、先ずは実際に武技を使ってみよう!」


「あ、はい!」



 そしていざ!

 実戦となった。




 ••✼••サイチ近隣の森の奥••✼••



 トロ達は、早速、「牙ウサギ」を見付けた!



「居たな! 牙ウサギ!」


「は、はい!」


「先ずは、アイツをやっつけるか!」


「えっ?! でもアイツ、めちゃくちゃ速いですよ!

 俺の攻撃が当たらないくらいに!」


「うむ だから俺がアイツを動けなくするから!」


「?!・・・できるんですか?」


「できるんです・・・まあ、見てな!」


「・・・はい」



 トロは、そっと牙ウサギに近付き、「茨の縛り」を発動!



「茨の縛り!!」

 バシッ!!

「キャウッ!!」

 ポテッ!


「んなっ?! なんだ?! どうなった?」


「ふん 驚いてないで、『スラッシュ』でやっつけろ!」


「あ、はい!・・・・・・・・・

 えっと、スラッシュって、どうやって使えうんですか?」


「!・・・そうだった・・・(汗)」


「「うん?」」



 そうだった。

 俺は剣士じゃないから、武技の使い方が解らない。

 こんなとき、漫画やアニメなんかでは、使う武技名を口にしてから発動していたな。

 なら、たぶん・・・



「なら、剣を構えて、『スラッシュ』と言ってから、斬りかかってみろ!」


「?!・・・解りました」



 ワイサは、剣を構えて、「スラッシュ」と口にしてみた!




「スラッシュ!」

 ブゥン・・・

「なっ?!」



 ワイサが、「スラッシュ」と口にした瞬間!

 ワイサの構えるショートソードが、黄緑色に淡く光った!




「!・・・ほぉ~~~」


「ご主人様! あれは?」


「剣士の武技だよ」


「「剣士の武技?」」


「ああ、俺達魔法職の魔法みたいなものかな?」


「「!・・・」」



 ワイサは、牙ウサギに向かって斬り掛かる!



「っつええええいっ!!」

 ズパァン!

「ギャウ!」


 パタパタッ!


「なにっ?!」


「「「おおおお~~~!!」」」




 ワイサの放ったスラッシュは、牙ウサギを首から胴体まで袈裟懸けに真っ二つの一刀両断!



「なん・・・ななななな・・・(汗)」



 ワイサは、自分の技の威力に驚愕!

 思わずひっくり返ってしまった!

 それもそのはず。

 今までは、牙ウサギを倒した事もなかったし、たとえ攻撃が当たっても、決定打を与えられずに逃げられるのが関の山だった。

 そしてこの時、ワイサのレベルが7に上がった!



「す、すごい! 一撃だ?!

 初めて牙ウサギを倒したよ!」


「ふははっ! 初めてで一刀両断かよ」


「ふん! この程度、目を瞑っていても」

 酸っぱい顔して言うロンデル。


「そうだな」

 眠そうな顔して言うロプロプ。


「まあ、そう言うな

 アイツにとっては、初めての討伐なんだから」


「「・・・・・・」」


「それよりワイサ!

 ステータスを見てみな!」


「え? あ、はい!

 ステータス オープン!」

 フォン!


「TPを見てみな! 減ってるだろ?

 それに、SPってのが5に増えてるだろ?」


「えーと・・・ほんとだ!」



 ■===========■

 ・⋯━☞STATUS☜━⋯・

 ■===========■

 名前 ワイサ

 性別 男

 年齢 16

 種族 人族

 職業 剣士

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 状態

【健康】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 LV 8

 HP 107

 MP 8

 STR 11

 ATK 11

 DEF 10

 DEX 7

 INT 5

 MAT 5

 SPD 12

 LUK 11

 EXP 597

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 テクニカル・スキル・ポイント

 TSP 5

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 スキル・ポイント

 SP 5

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 習得魔法

【プチ・ヒールLv1】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 習得スキル

【技巧斬りLv1】【スラッシュLv1】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 称号

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 資格

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 ■===========■



「TPってのが、先ほどワイサが使った武技を使うのに必要なポイントだ!

 そして、TSPってのが、新しい武技を覚えるのに必要なポイントだ!

 そして、SPってのが、任意のステータスポイントを上げるために必要なポイントだな!」


「・・・なるほど」


「HP、MP、TPはレベルが上がれば勝手に上がるようだから、そうだな・・・

 俺は、こういうのに疎いからよく解らないが、まあ満遍なくSTR 、ATK、DEF、DEX、SPDを1ずつ上げておけ!」


「解りました!」

 ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!ピッ!


「うおお! なんか少し強くなった気がします!」


「そうか? はは・・・」



 ワイサは、レベルが1上がっただけ。

 まあ、最初のうちは、少しの変化でも強さが増した感が顕著に感じるものだよな。

 でも、こんなに可愛いワイサが、筋肉ムキムキの剣士になるのは嫌だなぁ・・・

 って、何を考えてるんだ俺は━━━っ?!


 まあ、こんな調子で調教・・・じゃなく、鍛えてみるか!




ワイサ改造計画。

果たして、上手くいくのか・・・


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