交易の進言をする軍の連中
「そうだな、その提案を受け入れようか。いいではないか」
そうして、シルフィーヌと地球の同盟の締結が行われる事となる。軍事同盟の締結でもあったので、地球にはシルフィーヌの軍が駐留することになった。
「あれが、マルチバース級のスーパーロボットですか。AIでも測定不可能な感じのデザインですね」
銀河系と地球連合の宇宙文明レベルでは、マルチバース級のテクノロジーには勝てないのか、そのような技術は自分達には無かったようである。ハンビーがシルフィーヌの星のスーパーロボットを見ると、格の違いを教えられた感じがしたようであるが、多くの事を吸収しようと思ったのもここが最初であった。
多分人間界でも、最初の銀河系の映像を見た時のワクワク感は忘れないとは思うのであるが、そのマルチバース級の文明力を見た時の感想は、興奮がおさまらなかったようである。
「どうやら、さすが宇宙のなんたらというだけあって、立派な物を持っているわね。私達の物よりか凄そうじゃない。中身を見させてもらってもよろしいでしょうか?」
「駄目です、秘密です。何ならこいつらをご購入しますか、地球と銀河系の連合なら、十分に買える内容でしょう。交易というのもいいとは思うのですが」
軍の将軍達は、そのように言うのであった。交易をしないかと。それは意外でもあったキャル達ではあるが、銀河系の担保力も必要となると、厄介な事にならないかと思った彼女である。
「何だ、ケチみたいなの。スーパーロボットの性能くらい見せてもらってもいいじゃない。どうせならば、交流戦で、銀河系とのスーパーロボットの戦いをやってみて、良かったら、買ってもいいかもね」
キャルはそう言って、シルフィーヌの星のテクノロジーを知りたかったようであるが、その願いは受け入れられたようである。そして案の定、銀河系のスーパーロボットは割と簡単に敗北するのであった。
「あーあ、文明力がどうやら、やはり違うみたいね。私達ももっと、吸収して、勉強する必要があるらしいわね」
「そうですね、だから交易をなさいませんか。戦国時代のようなマルチバースの世界において、同盟を結び、交易を重ねる事は重要です」
軍の連中は重ねて、そのように進言するのであるが、キャルの考えは今一つまとまらなかったようである。
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