第21話 承諾
前話からの続きです!
天帝の求婚に答えた経緯は…
明るく、お調子者だが気の利く雷迦は、空気を変えようと、話題を鈴に振った。「ねー、ねー、それでさ、鈴様はその求婚すぐ受けたの?」
急に質問が飛んできて少し慌てた様子の鈴だったが、それでもはっきりと答えた。「ええ。受けましたよ」天帝も得意げに頷いた。
今度は特魔たちが面くらう番だった。「えっ、えっ、どーして!?だって、はじめましてだったんでしょ?」雷迦がほとんど反射的に尋ねた。
「そうですねぇ…若い頃の陛下は今のあなたたちに負けず劣らずの美丈夫でしたし…何より私、天界に行ってみたかったので」
そんな理由!?顔と、天界に行けるからって…そんなんアリ!?ていうか、西王母!女仙の長!それで良いの!?
一切の争いも邪心も受け付けぬ清浄の地の全ての女仙を従える長の自由すぎる決断に頭をカナヅチで打たれたような衝撃を感じ、五人は「ハハ…」と力なく笑うしかなかった。
求婚を承諾してくれた理由がそうだったとは知らなかったらしい天帝は「そなた、そんな理由だったのか?私よりも天界が良かったのか?」と焦ったように聞いていたが、「きっかけは何でも良いじゃありませんか。大事なのは結果でしょう?」とはぐらかされていた。
あぁ、まさに天界一のおしどり夫婦。もー好きにして。と五人はこれ以上何も聞かないことを心に誓ったのだった。
慌てる天帝さん、可愛い
次話より真剣な話になります!多分…