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白と黒

作者: 高木和久

白と黒

それらは

金で変わる


白と黒

虚偽で混ぜようとする


いっそ混ぜてしまえば


薄めれば人生の影になる

白と黒


かもふらーじゅ

この世には裏がある

それが大人になったということ


もう大人なんだから

決まり文句

決め台詞


ワインにも白と黒があるか

ボンジュールヌーボーにもあるか


白と黒

逃れるために顔を変え

十一面観音のように七変化

三百六十度の顔が並ぶ

今はどの顔か


混ぜるために顔を変える

眩ますために


二律背反

いっそ目の前のナイフで

この目を潰してしまえば

闇夜の世界を旅出来るのかもしれない



かつて〇〇が白と黒の違いは反射の違いだと

教えてくれた

私はそれで重たい荷物を何層か降ろした

陽が昇る頃

人は街を歩き出し、クラクションが泣き出す

私は霞に酔い、二酸化炭素を吐き続ける

もうすぐあなたは死んでしまうだろう

私の日常に黒が居候することになるのかもしれない

今頃手紙は雲の上で櫂を漕いでいる

友よ

詩が恋を演じ

異人館から漏れる密談が、この世界を動かして行く

白と黒の人間たちが、返信を送る


時は待たせず

白濁の波と黒砂が私の身投げを止めた

後ろを振り向けば

やはり

そこにあるのは

白と黒だった








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