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メリー・サイコワネット物語  作者: 絲璃 露悕
2/5

とある裏路地で男が電話をしていた。男は黒い帽子に黒い革ジャン、黒いズボンを履いていた。


「やあメリー・サイコワネット。調子はどうだい?」


男が電話の相手ーーメリー・サイコワネットに話しかける。


『全然良くないわ。せっかく見つけたと思ったら自分から死んじゃうんだもの』


メリーが答えると、男は笑いながら言った。


「ふっ、ははっ、まぁ励むが良いさ。まだまだチャンスは沢山ある。次は月野瀬(つきのせ)にある私立月野瀬(つきのせ)高等学園だよ」

『また自分で死んじゃったりするんじゃないの?』


メリーが聞くと、男は少し悩んでから続けた。


「……そんな事はしないよ。精神面がとても強いからね」


男の答えを聞き、メリーは少し安心したようだった。


「そう?なら良かったわ」

「じゃ、月野瀬に行ってらっしゃ〜い」

『はぁ、今さらだけど随分と遠くね。月野瀬って。私、新幹線の乗り方なんて分からないのだけど』


メリーがため息をつきながら言うと、男がそれに驚きながらも、丁寧に新幹線の乗り方を教える。


「わぁお。こりゃ驚いた。新幹線に乗るには、まず駅に行くでしょ。そして駅にいる人達を運転手だけ残して殺す…あ、運転手っていうのは…」

『運転手くらいは分かるわ』


しかし、その乗り方というのは通常とは全く違う物であった。


「そして、運転手を脅迫して、無理矢理月野瀬まで運転させる。で、月野瀬に着いたら殺して。はい、これで終わり。簡単でしょ?」


男は、凄い事を淡々と告げる。


『そうね。簡単ね。あーもう。貴方の所為(せい)で『簡単でしょ?』が私の口癖になってしまうんだけど』


メリーが迷惑そうに言うと、男は明るい口調で返した。


「いいじゃないか。別に。じゃあ、改めて月野瀬に行ってらっしゃい」

「ええ、行ってくるわ」


メリーは、電話を切ると、クラスメイトだった者達の死体の横を通り過ぎ、教室から出て行った。




男は、メリーとの電話が終わった後、こう呟いた。


「新幹線の乗り方も知らないし、嘘を言っても直ぐに信じるし。()()()()()()()()()って大変だなぁ…」




メリーは学校を出て、そのまま最寄りの駅へと向かった。

メリーは、普通の電車の乗り方なら分かる。そして、電車に乗り、大きな駅へと移動。着いた途端に二十人殺害。その他、駅にいた運転手以外の全員を殺害した(のち)、運転手を脅迫。

月野瀬へ着き、運転手を殺害。その他月野瀬駅にいた全員を殺害。

私立月野瀬高等学園へと向かった。



私立月野瀬高等学園に着くと、校長が出迎えてくれた。


「私立月野瀬高等学園へようこそ。あなたのクラスは二年A組だよ。学校へ行くのは明日から」

「ありがとうございます」

「じゃあ、今日のところはここまで。また明日校長室へ来て下さいね」

「はい。では」


そう言い、メリーはその場を後にした。




次の日・校長室ー


「メリーさん。紹介するよ。私の()瀬季(せき)だ。瀬季、今日から同じクラスだ。挨拶しろ」


校長の横には男子用制服を着た瀬季が、仏頂面で立っていた。


「あの…つかぬ事をお聞きしますが、男性ですか?女性ですか?」


メリーが訝しげな顔つきで聞くと、瀬季は更に不機嫌そうな顔になった。


は、男だ。今日からよろしく」

「よろしくお願いします」


メリーはニコッと笑いながら言った。


「じゃあ」


そう言って瀬季は校長室を出て行った。


「ごめんね。本当は女の子なんだけど、男の子だって言い張っていて…」


瀬季が出て行った後、校長はそう言った。


(なるほど、()()()()()()、ね…)


校長の言葉を聞いたメリーはそう思った。


「いえ、別に良いです。それより、私に紹介したという事は仲良くしてほしいという事で良いですか?」


「あぁ、『校長の子供』という肩書きの所為(せい)で人が寄ってこないんだ…本人は()()()()と言っているんだけどね…」


校長は悲しそうにそう言った。


「! そうでしたか…まぁ顔見知りにはなった事ですし、仲良くなれると思いますよ」

「よろしく頼むね」

「はい」


そう言い、メリーは二年A組に向かった。

佐々木 可奈についてー


誕生日:3月12日

髪型 :肩につくかつかないか微妙な長さ

髪色 :茶色がかった黒

顔面 :綺麗というより可愛い系。タレ目。

                

です!

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