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綺麗だな タマムシ

作者: なお

祖父が死んだ。人間いつかは死ぬ。私はすんなり祖父の死を受け入れ一人暮らししていた祖父の家の片付けをしていた。

夏だというのに、そこまで暑くなく、田舎と都会の違いを身をもって感じた。


片付けをしていると、私と祖父のたくさんの写真が出てきた。埃があまりかぶっていないのを見ると死ぬ数日前まで観ていたのだろう。


懐かしい写真でいっぱいだった。

一気に涙が溢れてきた。やっぱり悲しいし寂しい。

大好きな祖父にもう会えない。

そんな時ある一枚の写真に目が行った。


タマムシを捕まえた時の写真だ。

あの時はタマムシという虫が何て綺麗なのだろうと感動した記憶があり、よく憶えている。


もう一度タマムシを見たい。私は思った。


おーい行くぞー


父の声が聞こえた。


今行く


あっ珍しいな


何が?


タマムシがいる


私は急いで父の元に行った。すると庭の木にタマムシがいた。逃げもせず、ただ当たり前のようにそこにいた。私はそのタマムシを観て、また涙が出てきた。


昔おじいちゃんがタマムシ見せてくれたな


うん、さっき写真観てその事思い出してた


そうか、綺麗だな タマムシ


見れて良かった。本当に見れて良かった。色鮮やかな本当に綺麗な虫。


帰るぞ


うん


ふとタマムシがいた木を見ると、そこにタマムシはいなかった。何処かに飛んで行ってしまったのかな。


さよなら、おじいちゃん

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