クールダウン
「寒っ・・・っていうか、何してんの?」
床の上で横になったまま二時間ほど経ったとき、妹が僕の部屋のドアを開けて入ってきた。
「別に・・・何もしてない」
「・・・まぁ、確かになにかしてるわけじゃなさそうだね。とりあえず、寒いんだし暖房くらいつけなよ。あと、そろそろご飯できるってさ」
母に僕を呼んでくるように頼まれたのだろう。それだけ言うと、妹は扉を閉めた。
正直、何か食べるような元気はなかったのだが、変に親に心配させるのも悪い気がするので重い体を起こし、リビングへと向かった。
夕飯を食べ終えて部屋に戻ると、落ち着いてこれから自分がしなくてはならないことを考えられるようになっていた。もちろん、首を吊ったり、どこかの屋上から飛び降りたりするわけではない。彼女に今日のことをしっかりと謝るのだ。そして、彼女の一友人として、彼女の恋を応援するのだ。
公園で彼女は、僕のことを大事な存在だと言ってくれた。それだけで十分ではないか。これからも彼女の大事な存在であり続けるために、彼女の助けとなることをするべきだ・・・とでも思わないと、やっていけない。
正直、彼女と恋人の関係になることができないのは僕には辛すぎる。しかし、僕のせいで彼女を苦しめるのはあってはならないことだ。
明日、必ず千里に謝ろう。
なんども心の中でそう呟きながら、布団に入った。
目を瞑ると公園での出来事が頭をよぎり、なかなか眠りにつくことはできなかった。




