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三、再開

はいはい恒例の言い訳タイムですよっと


反董卓連合始動なんですが、ぶっちゃけると全て通して戦闘パートありません。

いえ、ちょこっと最後の方に雑魚狩りみたいなのはあるかもしれませんが、ちゃんとした大きな戦いではないです。

そして、これ終わったらまた時間飛びます。多分。

時は流れ、ついに連合は動き出す。

洛陽へと進軍する反董卓連合。その軍勢は今汜水関へと迫ろうとしていた。

各地の諸侯が集うこの連合、その数は数十万。それに加え、各地の一騎当千の猛者たちが集まっている。


汜水関と連合軍を遠目に見やり、そしてなにを考えているのかわからない無表情を顔に貼り付け、彼は時期を待っていた。


太史慈。

先代呉王、孫堅の代から仕え、実力はあったものの余り戦果を上げられなかった人物である。

しかし他の家臣たちとは違い、唯一の自由に行動出来る将である。

現在、孫策やその家臣たちは袁術により各地に分けて配され、それにより反乱を起こそうにも起こせない現状である。


だからこそ、彼はこの戦闘に関わる訳にはいかない。

正確には表立って参戦する訳にはいかないだけだ。

なぜなら、彼は前述のように実力だけならば、数ある名将の中でも上位に位置する。

だが、その戦果が伴っていない。だからこそ、彼は目を付けられなかったのだ。


「行軍の練度はそれなりか。

だが、最も重要な事は戦闘中どう動けるか、か」


「それも心配はいりませんよ」


「……薄明か」


音も無く、気配を察知させずに彼に声をかけた者は徐盛という。

太史慈と同じく、孫策軍に属する将である。

一目見ると男と勘違いしそうな体躯をしているが、一応性別は女である。


「相変わらず、お前の気配だけは読めん」


「これだけが取り柄ですので。それよりその怪我どうしたんですか?」


「少し前に蛇と猫を殺した。久しぶりに血が沸いた戦いだった。

一応、暁には牙や肝などを渡しておいたのだが」


「……ええ、突っ込みません。

暁の持ってきた“あれ”はどうみても蛇や猫のものじゃないなんて言いませんとも」


それだけ言うと、二人とも黙り込む。

徐盛はともかく、太史慈は元から饒舌ではない。

脅迫、交渉などであればそれは別で人並み以上に喋りだすのだが、こと日常会話というものは苦手としているのだ。

なので、話しかけられなければ喋らないし、太史慈の方から話を降ることも滅多にない。


徐盛はというと、何年かぶりになる再開となるこの時、なにを言えばいいのかも分からずという心境だ。

彼女、そして今ここにいない朱然。

二人は今でこそ周泰の下、指揮下に置かれているが元は太史慈隊の所属だった。

紆余曲折あっての配属だったが、たしかに彼女らは太史慈を慕っていた。

彼女らだけではない、太史慈隊の者は全員彼を慕っていたと言ってもいいだろう。


だからこそ、彼女は何を言えばいいのかわからない。

孫堅が死に、袁術の旗下に入り、幾年か。

各地を巡る太史慈に会いに行くなど特殊な情報網を持つ朱然以外には無理な話だ。

その間積もりに積もった想いは計り知れない。


「……」


「……」


無言が続く。

二人並び、連合陣営を見る。

忙しなく動き回る兵に、恐らくは指示を出しているのであろう将らしき者の姿も見える。


「……薄明」


「はい?」


珍しく太史慈から話し始める。


「隊の者たちは、元気か」


「……ええ、それはもう。それが取り柄な者も多いですから」


「……そうか」


再びの沈黙。

先程までと違うのは太史慈は笑みを浮かべ、徐盛はそれに見蕩れている。


フフフ、と少しの間彼に似合わないような微笑を浮かべ、それに見蕩れる一人の将という奇妙な状況が続き、やがて彼が落ち着いた頃、また口を開く。


「そうか、そうか。貴様等は未だに我に忠誠を誓うか?」


そう、懐かしむように。

そして、王の如き威圧感を出しそう言い放った。


「はい」


「ならば、貴様等にもう一度だけ命を授けよう」


「ハッ!」


「我が戻るまで死ぬ事を禁ずる。全力で戦い、全力で生きよ。

だが、死に怯えるな。死に絶望するな。生を渇望せよ」


「……確かに。我が主、皆に必ず伝えましょう」


「フッ、我は主という柄ではないのだがな。それに、我らが主は孫策殿であろう」


「貴方が孫策様を認めていないのに何を言いますか。

貴方が主と認めているのは孫堅様でしょう」


「……それはいいだろう。我はここを離れる。ではな」


「あ、ちょっと」


言うが早いか、その場を走り去る太史慈。

その場に残されたのは釈然としない表情の徐盛だけだった。

あんまり話としては進んでないですね。

そしてまた不自然なところがいくつか。

まぁ許してください。もう諦めました。


徐盛文嚮(じょせい ぶんきょう)    真名:薄明(はくめい)


戦乱を避けて呉に避難し、度胸や義に厚いことで知られるようになった。

太史慈を除けばオリキャラ一人目。

元太史慈隊。現周泰隊所属。

なぜ周泰隊かは朱然のところを見てください。


朱然義封(しゅぜん ぎほう)      真名:(あかつき)


孫権の学友。

名前しか出てないけど女。

現在は徐盛と共に周泰の部隊に配属されている。

ちなみになんで周泰かというと、周泰の下におかれることに不満を持ったが~~というのがあったため。(wikiから)


このくらい?

多分、なんかあれば後々追記。


自分で読んでてわかりにくいなーって思ったのでちょっと追記。


最後のほうの太史慈から徐盛への命令ですが、太史慈は“孫呉”に忠誠を誓っているのであり、その下で動いていた元太史慈隊の者たちも同じように“孫呉”と同時に太史慈にも忠誠を誓っています。


部隊の命令の優先順位的には“孫呉”>太史慈>軍師の順。

例え周瑜であろうと、“明らかに孫呉のためではない”命令を彼らに命じれば逆らいます。

まあ周瑜さんそんなことしないので滅多に反逆なんてしないんですが。


まあ、簡単に言うと“呉という国に仕える部隊”が太史慈隊ということです。


ついでに、命令の内容「死ぬな」についてですが、これは太史慈が現実を知らない馬鹿な訳ではないです。


「戦場、戦時なんだから死ぬときは死ぬし、死ぬ覚悟もしておいたほうがいいけれど、簡単に生きて帰ることを諦めるな。死ぬなら最後まで足掻いて死ね」みたいなニュアンスです。

人間死ぬ気でやれば出来ることも増えるかもしれませんからね。

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