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桜が咲いてる。
ある昼下がり
午後の授業はやっぱり眠たくなるもので。
今日の晩飯なんだろうな、とか考えながら窓の外を見やる。
ひとりの女子が目に入る。
あいつ、なにやってんだ?
時計を確認。
うん、教室の時計の針は午後3時を指している。
遅刻か? いや・・・でももう本日最後の授業の終わりがけ。後15分もすれば帰宅部の俺は帰る時間。
そんなことを思ってまた外を見る。
あの女子は自分の手のヒラを見ながら首をかしげていた。
変なヤツ。
でも、黒髪のショートカットで、ここから見る限り標準の女子より小さめの変なアイツが、
なぜか気になって、退屈だった授業が終わって帰宅している途中も、アイツのことを考える俺がいた。