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ゼロの楽園  作者: 櫻森 わん
第二記.花緑小都市~レギュート街~
20/20

コルコダン公国(2)

 視界の先に魔鳥が見下ろしてるのがわかった。追いかけてこないのを不思議に思うままなく、地へ落ちていく身体が柔らかな綿のような物体に包まれた。


「へっ……雲?」


 ぷにぷにした感触が皮膚をくすぐる。妙に生温い暖かさがゼロを包み、穏やかに落下する。


「久しぶりじゃの、レオ。うんと大きくなったなぁ、別嬪さんになった」

「し、師範!?」

「はっはっは。あちらさんもワシが相手するのは避けたいようじゃな。まったく」


 しゃがれた声がゼロの心を酷く安心させた。今まで張り詰めた気持ちが解かれて、意図せずに涙ぐむ。


「よしよし、頑張ったなぁ。もう大丈夫じゃ」


 幼い愛弟子の姿を投影して、皺の深い小ぶりな手で子供をあやすように頭を撫でる。


「さぁ、他の人はすでに入ってある。行こう」


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