敗北
「ひとつ聞いてもいいか?」
「なんだ?悪党でも最後の言葉ぐらい聞いてやる」
俺が気になっているのはこいつの後ろにいる男達だ。
なぜか俺達にまったく敵意を感じない
「後ろの奴らは何なんだ」
「気にするな。お前達と戦うのは俺だけだ」
「そうかならよかったよ」
さっきと一緒だ。このタイミングでリンが致命傷を負わせる。
「おっと嬢ちゃん。気配消すの上手いけどまだまだ粗削りだね。殺意が隠しきれてないよ?」
「、、、っくっ!」
まさかバレるとは。リンは気持ちのコントロールがまだ下手で普段はただの子供だが、こと戦闘においてはとんでもない集中力を発揮する。
今も完璧に消していたはずだが
「ちえっ!リンがバレたら仕方がねぇ!俺がいってやる!」
「まてっ!ケビン!そいつはやば、、、」
間に合わなかった!ケビンが突撃するが簡単にいなされてしまう。だが、ケビンだってここを生き抜いてきた奴だ。これだけでは終わらない。
「ほう、根性あるな」
「こちとら根性だけが取り柄なもんでね!」
ケビンの特徴は異常な耐久力と馬鹿力でなんでもねじ伏せるところだ。故にいままで何人がその耐久力に心を折られたことか。
「で?後ろの少年はどうするんだ?なにか取り柄があるんだろう?」
「ああ、あんたを殺せる取っておきがな」
俺は刀を抜き手前にいたケビンごと横一線に振り抜いた。
ケビンとは長い付き合いだ。俺の足音だけで何がくるかわかるはずだ。
「なるほど!こんなコンビネーションが出来るのか!意外と楽しませてくれて嬉しいぞ!」
俺の刀は簡単に避けられた訳だがまだ終わっていない。
「おっとこっちが本命か」
ちっ!リンの攻撃を忍ばせていたのだがそれまで避けやがった。これはマズイな。
「そろそろ終わらせるかな。まずは君から!」
「ゴフッ!」
簡単にケビンを倒しやがった。しかも峰打ちだ。手加減してやがるこいつはほんとに強い。
「嬢ちゃんもねー」
簡単にリンまでやりやがった。隠れていた場所に正確に打ち込んだ。
「さ~て次は少年だが、、、ん、、?」
「ふざけるなぁー!!!!」
スラムの静かな街に刀と刀の音が響き渡る
戦闘が始まってまともに防御したのは今だけだが、防御する必要があったということ。
「ほう、、武器と完全に共鳴してるな。もはやそれは刀ではなく腕の一部と考えた方が良さそうだ」
感情が高まることで、自分の限界をぶち破り刀と共鳴する。
この刀は親父の形見だから一番相性がいい。
「はっ!まるで刀が自由に動いているようだ!まさかその年でそこまで達しているとはな!」
「死にやがれぇー!」
防御の間をまるで縫うように刀が通っていく。
だが、致命傷まではいかない。距離をコントロールされているのだきっと。
「じゃあ俺も見せてやらないとな」
空気が変わった?いや目の前の男から発せられる異様な雰囲気に感じているだけだ。
「刀と共鳴できるのは何もお前だけではないぞ」
まるで殺意が光となり降り注いでるよう。
次の瞬間俺の視界は光で覆われ真っ暗へと変わっていった。




