屋敷
「あれ?リンなんか速くなってないか?」
訓練を早めに切り上げて、屋敷に戻ろうとしたのだがちょうどリンの部屋を通ったので見ていたのだが。
「うん!僕もなれてきたみたい!」
流石のバランス感覚だな。今じゃ木の棒に片足で立つことだって容易だろう。
「そういえばケビンさんが鉄球をかなりコントロールできるようになってたみたいです」
「それはぜひ見ないとな。リンも頑張ってくれ」
「うん!」
更に出口に向かおう歩いているとケビンの部屋に当たる。
たしかにかなり遊んでいるように見えるくらい余裕そうだ。
思いっきり投げて反動を楽しんでやがる。
「なぁケビン。お前ももう慣れたのか?」
「う~ん慣れたのかな?痛みを感じなくなったぜ」
馬鹿なだけだったかもしれない。
エレナに言ってもう一つぐらい鉄球を増やしてもらうおうか。
「ニコラスは早いけどどうしたんだ?」
「あぁちょっとやりすぎてな。少し休憩してくる」
「おう!サボりかとおもったぜ」
「今サボるほどの余裕があるか。とりあえず昼食までには戻るよ」
「おう」
俺は屋敷に帰り玄関でぐったりしていた。
まるで、一人で戦って入るわけではなく二人で戦っているようでまだ体が気持ち悪い。
殺気か。スラムでは一番身近なものだったな。
(へぇーニコラス君っていうんだ)
後ろから昨日聞いた声がする。間違いない。エレナの兄だ。
(後ろで見てたけど第一段階は突破しているみたいだね。よかったよ)
「ありがとう。それで次はなんのようですか?」
(う~ん実はかなり君のこと気に入ってね。もう一つ教えちゃおっかな)
「教えてくれるなら全部教えてくれ。今の俺達には時間がない」
(もちろん。君は使い方をマスターしたわけだけど、それを常時発動しているわけじゃないからさ、常に開放しててみて)
「なるほど。ムダが少なくなりそうだな」
(うん。まあ、今日はこれくらいでまたね)
まったく気ままな幽霊だ。
まあ、幽霊になってからぐらい好きに生きていいよな。
「あの、一つ聞きたいことがあるんですけど」
(ん?なんだいー?)
「騎士団長のオリバって知ってますか?」
(あー!!懐かしいー!!あの青年が今は騎士団長かー)
「僕たちそいつに負けたんですけど、どうすれば勝てますか?」
(う~んいまどれぐらいの実力か知らないしなー)
「たしか斬られる前にすごい光を感じて気がついたら斬られてました」
(ふむふむ。彼は光が強いからねー。でも僕からしたらまだまだだね)
「そうなんですか!?」
(うん。大戦で失われたものは人だけじゃなくて技術とかもだからね。おっとそろそろいかなきゃ。今度こそまたね)
そうか。やはり武家というのは伊達じゃなかったんだな。
今度現れた時にもう少し教えてもらおう。
さてと。少し寝てから戻るかな。




