03-006.Erfahrung. 銀色の穂、白い煌めき、実験結果。
2156年6月26日 土曜日
ザルツブルク市ザルツブルク駅から北東側のゼルハイマー川を越えて少ししたところにアナログオーディオメーカー「Calenberg-Akustik .AG」、通称「C-A.AG」の本社がある。この会社から新製品である3つのブランドからなるヘッドフォンのイメージキャラクターとして三人娘はスポンサー契約をしている。ティナの父親が経営する会社であり、ティナ自身が以前から看板製品であるハイエンドスピーカー「FLORENTINAシリーズ」のイメージキャラクターを務めていた縁で、花花と京姫はスポンサードを受ける運びとなった。
朝10:00過ぎ。三人娘はC-A.AG社1階にあるプレゼンテーションルームで午後から行われる新製品発表記者会見の最終リハーサルを一通りこなした後である。この会社、新製品の記者会見は社長であるヴィルフリートが司会進行、商品説明まで行う。事前に行っていたプレスリリースやSNSなどのネット配信も好評で、良い感触が掴めていることから彼も非常に機嫌が良い。
本来、製品発表などの記者会見は平日午後一にした方が効果は上がる。その日の内にニュースなどのメディアで取り上げられることがあるからだ。だが、今回は日程を土曜日に設定した。それでも効果が出ると踏んでいる。
それは、新製品のイメージキャラクターにティナ、花花、京姫と話題性が極めて高い騎士を採用しているからである。
土曜日であるが、社屋の1階は広報スタッフ、営業スタッフ、運営スタッフで極めて賑やかである。逆に2~3階の事務所は人の気配がない。平日に人が溢れている建物などは、お休みの日など人がいない雰囲気は一種独特のものになる。日曜の教室然りである。
「室内でその槍は長すぎますよね、どう見ても。」
「私もそう思う。立てても天井に届かないのが救いかな。」
「やぱり長いヨ、長い。ワタシ得意違うヨ。」
京姫はリハーサル当初、かなり緊張の色が見えていたのだが、槍を手にした途端に笑顔になった。まるでお預けをされていた子供の様だ、とティナが内心呟く程の急変である。
記者会見の際、それぞれが騎士装備と武器を携えるのだが、京姫の大身槍だけは鞘にしまうということが出来ない長さを持っている。何せ、複製品と言えども所持に証書が必要な本物の武器であり長さが2.7mある。実際に刃が付けられているため、撮影時にも注意が必要な類のものだ。
そう言った意味では、ティナの剣も今日は実物を持参している。花花の中国単剣は模擬刀だが、三人共ホログラム製の武器ではない。
「今日は、大身槍で実演して見せるのでしょう? さっき敷物が巻かれた様なものを斬ってましたけど。」
「ああ、試斬台に乗せた仮標だな。畳の表に貼る藺草を編んだ茣蓙を巻いて水に浸したものだよ。」
「ほへー。タタミは京姫の部屋にあるヨ? アレを剥がしたヨ?」
「さすがに剥がさないよ。日本製の畳表用茣蓙を別で用意して貰ったんだ。編み目の密度が違うんだ。」
「密度が違う、と?」
「そう。ちゃんと斬るのに技量が必要になるんだ。」
居合の試し斬りなどで巻き藁を思い浮かべる方も多いと思われるが、これは仮標と言う。巻き藁はその性質上、斬るとばらけてしまい、ちゃんと切断出来たのか確認が難しくなる。剣筋の確認をする際は大抵、畳表を巻いたものを使う。特に藺草を編まずに束ねて作った仮標は技が伴わなければ綺麗に斬ることが出来ないため、自分の剣筋を確かめる良い指標になる。
畳表を日本製とするのは日々の生活に耐え得る様、細かい藺草がしっかりと詰まって密に編まれているため、外国産と比べると斬る難易度が高いからである。外国で作られた藺草の仮標などは、日本製と比べ斬った時の抵抗が半分以下であり、場合によっては素人でも当たれば斬れる。態々日本製の畳表を用意したと言うことは、京姫は技量で斬ることを見せるつもりだろう。
それは兎も角、槍を手にそれを奮う機会があることの方が、記者会見の緊張を上書いてしまう京姫のことを実はお調子者ではないかと疑うティナ。今度から京姫が緊張しだしたら槍を与えることにしよう、と比較的真面目に考えているのが困ったところである。
11:00過ぎに少し早い昼を軽く摂る。記者会見は13:00からの予定であり、その時に満腹状態で腹が膨れたイメージキャラクターが登場すると格好がつかないのだ。あまり腹に重くならないメニューをバーガーショップからデリバリーしている。しかし、世界規模のバーガーチェーンのメニューと違い、バーガー一つで十分な物量と豪華さがあり、満足度は高いだろう。それでもカロリー消費の激しい彼女達では少し物足りないくらいで、間食に丁度良いと言ったところか。
ペロリと平らげた後、物足りなさそうにする彼女達を呆れた様子で見る、今回CM作成を手掛けた商品企画部のナタリーナ・コペルティーニは思わず口を開く。
「三人とも、全然足りないみたいね。普通はそれ一つでお腹一杯になるわよ?」
「あら、私達育ち盛りですから。このくらいでは少し足りない感じですね。」
「ワタシ、あと2、3個はイケるヨ!」
「花花、それは食べ過ぎだと思うぞ?」
随分と賑やかな食事風景なのだが、辺りも賑やかな音が聞こえてきた。
「どうやら、お客様が早くもいらした様ね。私は挨拶をしてくるわ。三人共、出番まで大人しくしててね?」
そう言ってナタリーナはプレゼンテーションルームを後にする。まだ開催まで1時間半はあるのだが、馴染みの取引先や、良い座席を確保するため早めに現場に来る記者達もいるのだ。前者は、取引先同士での挨拶や顔繋ぎなどの理由が大きいが。
「随分と早くに人が集まるんだな。」
「時と場合によりけりですよ? 今回は私達三人がイメージキャラクターで登場しますから、写真や動画などを良い位置で撮影しようと早めに場所取りに来たのでしょう。」
「んー? 撮影時間別に取る違うカ?」
「ニュース放送の時、前列の方々の隙間から私達が現れる映像だと盛り上がらないでしょう?」
「あー、成る程。動画の場合は見栄えも関係するのか。」
「そう言うことです。」
「ふーん。メディアの人は大変ヨ~。」
どう見ても花花は興味をなくしている。指先でペンを回しだして話半分になっているのが良い証拠だ。彼女達の出番は、新製品発表記者会見が始まってから1時間経った辺りになる。まだ2時間以上待機である。後1時間経てばメイクの仕上げをして貰うことになるのだが、緊張感もなくいつもの様に何の気なしの話題で時間が潰れていくのだった。
記者会見が始まって1時間は当に過ぎている。製品紹介からCM公開、質疑応答とスケジュールが消化され、そろそろ三人娘達の出番である。
『それでは、新製品のイメージキャラクターをご紹介します。三人共、こちらへ。』
司会進行も兼ねているヴィルフリートからマイク越しにお呼びがかかった。出番となった三人娘は手筈通りに今回のイベント会場である防音ショールームの舞台袖から入場する。
200平方メートル程の防音ショールームは居室の短辺側にイベント用の一段高くなった舞台が設置されており、壁に大型モニターが嵌め込まれている。プレゼンテーション中なので客席側は照明を仄暗くしているが、ざっとみて5~60人程の来客が来ているのが一望できる。今日は話題の騎士三人が揃うことからか、プレスの入場数が多い様である。
三人娘は、カーテシー、お辞儀、拱手と観客席へ向き揃ってそれぞれの礼をする。そしてティナから口を開く。
『皆さん、ようこそおいで下さいました。私はブランド「姫騎士(Prinzessin Ritter)」のイメージキャラクターを務めますフロレンティーナ・フォン・ブラウンシュヴァイク=カレンベルクです。』
『初めまして。私はブランド「鬼姫(Teufel Prinzessin)」のイメージキャラクターを担当します京姫・宇留野と申します。』
『コンニチワヨ! ワタシ、ブランド「舞椿(Hinunterfliegen Kamelie)」のイメージキャラクターやってるヨ! 陳・透花ヨ!』
オーディオ機器の製品発表会とは思えない程、カメラのシャッター音が鳴り響く中での挨拶である。
競技の時以外で装備を纏った騎士を撮影するチャンスは余り多くない上、ヘリヤからポイントを奪える騎士を三人もイメージキャラクターとして採用していることが話題性を呼び拍車をかけている。
予想通り、早ければ今晩のニュースに取り上げられそうな勢いである。
今日の京姫は、鬼を象った頬当てを頭の右横に被っている。イメージキャラクターとしてプレスの前では顔を出す方向に決まったからだ。
その格好自体も珍しいことではあるが、彼女達がホログラムではない実物の武器を持ってきたことも好評であった。
彼女達は、挨拶、製品の宣伝から、簡単な質疑応答に入る。多少の横道に逸れた質問も差し障りない範囲で受け答えする方針である。この辺りの匙加減は難しいところなのだが、ティナが模範となり花花と京姫に体験させながら覚えて貰う方法を取っている。彼女達に少しでも経験を積んでもらう様にと。
質疑応答の後は、予定通り撮影会となった。三人娘は、ポーズのリクエストに対して可能な限り応えることも方針に含まれている。これは、イメージ戦略であると共にプレスの好感度を上げるサービスだ。好感度によって記事の内容や取り上げ方が変わったり、次回の新製品発表の際に再び取材に来てくれる率が上がるからである。
企業にとっては、打つべき時に打つべき手を出せるかが大切になる。
彼女達は製品の大事な看板であると共に、それを引き立たせる駒でもあるのだ。
撮影をしていたカメラマン達の満足気な顔を見れば、撮影会も好評だったと言えるだろう。スペシャルイベントとして京姫がCMの様に、実物の槍で試技を行う手筈だ。さすがに室内で大身槍を振るには狭いため、社屋の裏庭に出る。裏庭と言いつつ、草原となっている開けた土地の一角であり、会社の敷地として柵などで囲っている訳ではないため、視覚的には広大なスペースがある様に見える。一応、敷地内は草を短く刈っているので庭と表現出来る体裁は整えられている。
試斬台の上に畳表を10cm程に巻いた仮標が置かれている。少し離れて10に満たない数の仮標がビニールマットの上に置かれている。
スタッフの案内で、ぞろぞろと裏庭に集まる来場者達。実際の刀剣による試技を見るのは初めての者が多いのだろう。興味深そうに試斬台を見たり、あれやこれやと雑談している。撮影組は三脚を設置している者や、スタビライザーを付けてビデオカメラを構える者など様々である。
そして、このイベントの主役がやって来た。京姫は鬼面の頬当てを被り、いつもの騎士装備となっている。違うのは試合開始まで柄しかない大身槍が実物大に存在し、穂先が朱塗りの鞘に収まっていることだ。
京姫は槍をティナに預け、観客達に一礼する。
「皆様、これより槍の試技を取り行います。危険ですので今の位置から決して近づかない様お願いいたします。」
ティナから大身槍を受け取り、鞘から穂先を抜く。試斬台からは2m程の距離に立ち、右半身で中段の構えを取る。
「では。」
そう一言いって、音もなく右から斜め左へ切り上げる。そして斬り飛ばした仮標が宙にある内に左から右へ切り上げる。二つになった仮標がクルクルと宙で回転しながら落ちきる前に、右に抜けた大身槍が頭上で弧を描き、穂先を左に持っていく。そこから試斬台に残った仮標を横一閃する。
仮標が、綺麗に斬られた断面で転がる。観客も思わず感嘆の声を上げている。実際、京姫の大身槍は平三角槍と呼ばれる断面が二等辺三角形であるため、切断面に押し上げる力がかかりながら斬り進むことになる。そのため、仮標に斜めの力が加わり斬り終わり部分が乱雑な断面となることが屡発生する。
それを抑えて綺麗に斬り落としているのだが、見ただけではそこまで高い技量を以て試技をしたとは気付かれないのである。この場では、ティナと花花だけが、京姫の斬り終わりの際に違和感を感じる程度であった。
そして、切断面は美しいが斬り飛ばした仮標が宙を舞ってしまうのは、仮標の切断面へ大身槍の断面が回転モーメントを加えてしまうためである。
その後も上段や下段、後方から振り回しによる斬撃等、観客を沸かせているのだが、一番喜んでいるのは京姫本人である。一目で楽しそうに槍を振るっていることが判る位だ。
陽の光で銀色の穂が空を駆ける。美しい弧を描く度、仮標が宙を舞う。
「(うーん、京姫は随分楽しそうです。槍を与えたら斬り捲る。…考えたら物騒ですよね。)」
「(色んな意味で大丈夫でしょうか、京姫は。拳銃を与えたら乱射しまくる犯罪者と同線上に居る様に見えますよね、これ。)」
嫋やかな笑みを浮かべながら京姫の様子を見守るティナであるが、内心が違うのはいつものことだ。
今回は、結構あんまりなことを考えているのであるが、否定しきれない要素が在り過ぎなので何とも言えない。
「ふう、このくらいかな。」
いい汗かいた!、と爽やかなスポーツマンが醸し出す良い笑顔で京姫は試技を終えた。結局、仮標を6本斬り刻んで満足した様子である。ふと、京姫は残っている仮標に目を向ける。残は2本。
少しの沈黙があってからティナに向き直る京姫。
「ティナも試し斬りしてみるか?」
「私は、その槍を使えませんよ?」
「いや、今日の腰の物、本物なんだろう?」
「…ああ、そういうことですか。そうですね、せっかくなので1本斬ってみましょう。」
「花花もやってみるか?」
「京姫…。ワタシの剣、模造ヨ。本物でも中国単剣はコレを斬る出来ないヨ。」
仮標を1本抱え、もみもみと感触を確かめる花花。フム、と頷き一言。
「でも、チョットやってみたいコト出来たヨ。ティナの次にやるヨ。」
「そうか。何をやるのか判らないが、楽しみにしてるよ。」
槍の穂先を鞘にしまいながらそう答えた京姫に、「ヘリヤみたいなこと言ってるヨ」と花花が漏らす。どうやら京姫は槍を振るえたことで気分が少し高揚している様だ。
そんなやり取りをしている間にティナの準備が終わった様だ。
「はい、では皆さん。これから私が試技をしてみますね。」
引き抜かれたティナの剣、Anonymは、マーブル模様が入った白い刀身を持つ。現在では解析不明な成分が含まれていることが判っており、これが特異な分子構造を持たせ、白色の金属と言う稀有な存在になったと仮定されている。
ティナは右脚を踏み込み、右半身でVom Tagの型を取る。はたき切りの変形で刀身を振り、ヒュンッ、と空気を斬り裂く速度で白い煌めきが弧を描く。仮標の上部がストンと斬り落ちる。クルリと剣を回す様に、左から右斜め下の切り下ろしで仮標を切断する。そして、同じ様に今度は右上から左斜め下へ切り下ろし、また左から右斜め下へと4度剣を奮い、その度にストン、ストンと仮標が下に落ちていった。
綺麗に仮標を斬り飛ばしたティナの技が如何程であったかは、観客の惜しみない称賛が示している。
京姫も驚きの目でティナを見ていた。騎士剣で斬ることに特化した剣筋を見せられたからだ。
ティナが使った技はドイツ式武術の技であるが、技量の高い剣士が刀で斬った時と同じ様に仮標が宙を舞わず、重力に引かれて下に落ちた。これは仮標に余分な力が加わっていないことを示す。
以前、花花が言っていたティナが持つ3つの武術。これは、その一つが持つ技術ではないのか、と思わずにはいられない京姫であった。
「はいは~い、どいたどいたヨ~。」
「あら、ちょっと、花花! どきますから押さないでください!」
納刀したティナを押しのける様に花花が仮標を挿げ替える。
モニュモニュと仮標を一揉みし、やぱりヘンな感触ヨ~、と感想を述べているが、彼女が一体何を仕出かすのか周りも興味津々である。
花花は、右脚を前に出し、肘を自然に少し曲げて仮標に右掌を当てる。
「うーん、通り悪そうヨ。でもどうなるか楽しみネ~。」
ポツリと一声漏らし、気配が膨大に膨れ上がる。
ティナと京姫は冷や汗ものであるが、武術の心得がない観客も何か感じた様で一瞬にして騒めきが収まっていた。
スッと、花花は仮標から手を放す。傍から見れば仮標に手を当ててから離しただけにしか見えない。
手を当てていた場所を指でツンツンする花花。
その途端、ウスウスと音を立てて突いた場所から仮標がクタリと倒れ込んだ。
ティナと京姫のみならず、観客もスタッフも目の前の出来事に唖然とする。一体何が起こったのか判らない。それが何だったのか知りたいのはティナも同じ様で、うまくいったヨ~とニマニマしている花花へ問いかける。
「花花、一体何をしたのですか? 正直、なぜ巻いた敷物がグッタリしたのか判りません。」
「ああ、私も不思議でしょうがない。仮標は畳表が自立する様にしっかり巻かれているからその状態になるのがおかし過ぎる。」
「ん~? 点勁使ただけヨ。思たより勁通らなかたケド、面白い結果ヨ~。」
満足顔の花花と異なり、ティナと京姫は渋い顔をしている。
点勁のキーワードでティナと京姫は思い出したのだ。
4月に野外スチルテストのため、カプツィーナ山に登った時。花花は山下り用の橇を作ると言い出し、木を点勁でへし折って材料を調達しようとしていたので皆が止めたこと。
そして、彼女の技がたっぷり30cmくらいの木に対して効果を持つと証言していたことを。
「……やっぱり、勁は絶対禁止ですね。」
「私もそう思う…。」
ティナと京姫は改めて花花の勁は「触れるな危険」であると心に刻むのであった。
こうして最後は予想外の出来事で終わった新製品発表記者会見は、上々の結果を齎したと言える。
来場者には、帰り際に贈ったノベルティがかなり喜ばれた。
新製品を前面に押し出した卓上カレンダーではあったが、イメージキャラクターである三人娘のスチルで構成され、三人の直筆サインが書き込まれたものである。
その影響もあったのかは判らないが、形はどうあれ夜のニュースで大々的に取り上げられ、ネット上ではニュース記事が幾つも配信された。
ニュースの内容が製品5、三人娘5と比率が半々であったため、形はどうあれ、なのだ。
「あら? ウルスラからメールが来てますね。」
その内容は昨日の6月祭でメインイベントに使用した体術についてである。
要約すると、この間収録したモーションデータと違う技術使ったでしょ?それアバター案件だからデータ追加で撮るよ、とのこと。
実際、見た目では違いが判らないのだが、アバター担当がデータベースに蓄えているモーションデータとダメージデータの値が明らかに以前と異なっていたことから発覚しているのである。
「ぐぬぬぬ…、失敗しました! 紛うことなき二度手間です!」
「まさかSDCのデータから違いを見つけられるとは…。」
「伊達にウッサウサ仮面を名乗っていないですね、ウルスラ!」
そう言うがウルスラは一言も名乗ったことはない。
アバターデータ追加収録と言う面倒な案件をぶつけられ、今、正に姫騎士によって捏造された名乗りであった。
ウッサウサ仮面が流出してウルスラの二つ名に根付かないことを祈ろう。




