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マンティコア(仮)vs僕


 さて、どうやって生き延びますか。


 僕は地上から約十数メートルのところで揺れながら考える。


 剣を落とす。

 これはアウトだね。

 落として刺さったらうれしいけど、そこまで野生動物の反射神経は甘くない。

 

 じゃあ飛び降りて戦うのかというと、

 もちろんそんなわけない。

 それはバカがやることだ。

 大体脳みそと引き換えに筋肉が減ったといっても過言ではない人類が遺伝的にマッチョになることが決まっている野生動物に力比べで相手になるはずがない。



 僕はもっとスマートに行く。

 「よっと。」

 腰から剣を抜いてそこそこ深く指の腹を切る。

 僕に痛みはない。


 そして大量に滲んだ赤い体液をマンティコア(仮)の顔面に垂らせば、


 餌だとでも思ったのか、向こうも避けずに口で受け、一部は目に入る。


 

 これで終わり。

 後は待つだけ。


 切り裂いた指の腹もすぐに塞がり、数分で元通りに治った。



 五分、十分、


 時間はゆっくり経っていく。

 

 ジーっと待っている僕もだんだん眠くなってくる。

 

 そして、

 フラッ......フラッ

 

 マンティコア(仮)の体が飲みすぎて泥酔したサラリーマンのごとく揺れ始める。

 意識が混濁してバランスが保てなくなってきたのだ。 


 頃合いだね。

 

 僕は登っていた木から降りて、マンティコア(仮)の首に手をかける。

 あれほど元気だったのに、抵抗なく首を抱えられるマンティコア(仮)。


 「せーのっ!」

 グリンッと力の抜けた首をねじる。

 ゴキッって音と共に頚椎を捻じ切られた巨体はビクリと跳ねて力を失う。

 黒かったマンティコア(仮)の目の色は真っ赤に染まっていた。


 


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