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4話 ~橘先生の苦労~

ここまでがストックです。

こっから頑張って3日に1話は書き上げたいと思います。

1話1500文字が目標です。

椎名遊維しいなゆいだ。椎茸の「椎」に名前の「名」。「遊」ぶに繊維の「維」で椎名遊維だ。好きな物は本。嫌いなものは学校と友情とかを媒体にした映画だ。貴様と仲良くする気はない。以上だ」



自己紹介が始まり、嫌々、という体をもろ顔に出して彼女は言った。


長い黒髪に整った顔立ち。少し吊り上った目が彼女の美しさを際立てている。


なんというか、外見だけはめちゃくちゃ可愛い。


でも、さっきの言い争い...


ですわ口調のお嬢様を完璧に負かすほどに暴言の語彙力が凄いんよなぁ...


綺麗なバラには棘があるっていうけど、こいつはもう花びらですら棘でできていそうだ。



「次はシェリルだ。自己紹介しろ」



なるほど。あのお嬢様はシェリルっていうのか。


いかにもお嬢様って感じの名前だな...



「しょうがないですわね...わたくしはシェリル・リリーですわ。シェリル家のお嬢様でとってもお金持ちなんですの! まあ、愚民と仲良くする気はないので近づかないでくださいませ。嫌いな物はパパとママ以外の人間ですわ。ま、社交辞令としてよろしくお願いしますとだけ言っておきましょう。これくらいですわね」



肩にかかるくらいのウェーブがかった鮮やかな金髪。


おしとやかな感じの印象を与える顔立ちには椎名さんとは全く違った美貌を意識させられる。


こいつも外見だけはむちゃくちゃ可愛いんだけど...



「最後に、黒崎だ」



あ、俺が部室に入ってきてから「......何か来た」しか発してない人だ。


なんというか、すっげえ存在感薄いなこの人。



「......黒崎です。よろしく」


黒崎さんは、女子にしては珍しいおかっぱのような髪型だった。


そして、もの凄く小さい背丈と小動物のような顔立ちが可愛さを引き立てている。


...って、今ので自己紹介終わりかよ。


「では最後に如月も挨拶しておけ。初対面の人に挨拶というのも、コミュ力をあげる為のれっきとした活動なのだよ」



「はぁ...まぁ。えっと、如月紗生です。なんかよく分かんないままここに連れてこられたけど、よろしく?」



「なんでよろしくが疑問系なんだ如月...」



「紗生って、女の子みたいな名前ですわね(笑)そんなに怖い顔してるのに...」



くっくっくっ...と堪え切れないとばかりの表情でシェリルさんが笑いだした。


たしかに女の子みたいな名前だよなとは俺も思う。



「ああ、たしかに俺もそう思うよ。さきって名前の女の子よくいるもんな...」



「貴様のですわね口調も中々滑稽なものだがな。自覚してる分まだ紗生の方がマシというものだろう」



「な、なんですって!?」



「はいストップストップ~。とりあえず今日の活動はここまでだ。ヒートアップしないうちに帰るように~」



あれ、自己紹介だけで終わりか。


ってかよく見たら18時になっている。


掃除を終えてからもう2時間も経ったのかよ...



「ふん、パパの言いつけさえなければこんな部活すぐにやめてやるのに! 帰りますわ!!」



「私もすぐにやめてやりたいさ。私も帰らせてもらうとしよう」



「......ようやく終わった」



3人がようやくか、という表情で教室を後にする。


そして、部屋には俺と先生の二人になった。



「やっぱ、嫌々やってるんですね。あの3人共」



「ああ、そうなんだ...もう少し丸くなって欲しいものだよ...」



「じゃあ、俺も帰りますね。今日はそこそこ刺激がある日で楽しかったですよ。さようなら橘先生」



「楽しかったか! じゃあ対人部に入部してくれるか!?」



「あ、それはナシで」



「チクショー!」



小梅かよ。






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