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5話 初登校(2)

いつになった入学式をかけるんだろ? 書いてる本人が疑問を持ってみたりしている今日この頃

「――これ本当に学校かよ」

 校舎には入ったが、最初は入る場所を間違えたと思った。

 天井にはシャンデリア、床は大理石、正面には西洋の豪邸とかにあるとても広い階段ときた。だけど、天井から吊るされている大きな液晶画面が、近代を感じさせる。初めてここに来た人なら、美術館と間違えてもおかしくないだろう。

「早く行くわよ」

 すみれさんはその階段のほうに優雅に歩いて行った。

(なんでこの光景に驚かないんだろ?)

 ふと思っていたら、すみれさんはこっちを振り返って俺の目を見て、数秒後。

「なんですみれさんこの光景に慣れてるのかな、とか思ってる顔してるわよ」

「え? そんなことな……」

 否定しようとしようとしたが、すみれさんのほうが先に話し始めた。

「この学校は、休日などにこの学校への入学希望者を対象に様々なイベントを行っているの」

「そうだったですか」

 俺がこの学校に入ろうなんて思ったのが、突然過ぎてそんなこと知らなかったな。

「私は入学希望者としてそのイベントに参加によくしてたの。だからこの風景には見慣れてるだけよ」

 すみれさんってそんなにこの学校に入りたかったのか、今の話を聞くと。

「この学校に好きなんですね」

「! ――ええ」

 少し目を俺から逸らしながら答えてきた。なんか驚いている様にも見えたけど。

「クラス表はどこかしらね? このあたりって書いてあったけど、見当たらないわ」

 クラス表? クラス決めの事か。学校での最初のビックイベントだな。でもその表が見当たらない。

「そうだわ。探してきてちょうだい」

「俺がですか?」

「あなた以外に誰がいるの?」

 周りに人の気配なし。よって出される答えは。

「探してきます」

「お願い」

 そう言って歩き始めたのはいいのだけれど。

「すみれさん」

「何かしら?」

「どこにあるんですか? その表は」

 そう俺はその看板の場所を知らない。知らないで動くなんてバカだ。

「この入口にあるはず予定……」

 学校から事前に配られたらしいプリントをすみれさんが見ていると、ふと天井につるされている液晶画面が俺の視界に入った。その内容は。

〈まもなく入学式を始めます。新入生の皆様はクラスに戻ってください>

「まずくないですか?」

「まずいわね」

 二人ともどのクラスもわからないのに、もうすぐ入学式が始まる。とてもまずい状況だな。

「――あんたたち何してんの!」

 すごい張りのある声をが聞こえる方向を見ると、誰か立っている。黒で統一されてるスーツとズボン、いかにも先生らしい格好だ。でもふと疑問がわく。

「あれは先生なのかしらね?」

 すみれさんがそんな疑問形を使うのもわかる。格好は先生なんだが、顔でそれがその雰囲気がぶち壊されている。一言で言うと。

 ――童顔。

 顔があまりにも幼すぎる。高校生にしか見えない。制服を着たら見分けがつかないだろう。

「こんな時間に何でこんなところにいるの? 早く会場に向かいなさい」

 大きな声でこっちに指示してきた。

「あの僕ら一年でして。クラスがわからないんです」

 先生らしき人は少し茫然としてたが、すぐに我に返ったらしい。

「見なかったの? あなたたちはアホなの。名前言って」

「成川刀破です」

「はいはい、あなたは」

「氷原すみれよ」

「――――!」

 一瞬先生の表情が変わった。有名人と会った時によくありそうな表情をしている。

「ちょっと待ってね」

 そういうと、小さな電子辞辞書っぽいものを取り出して調べ始めた。

「あ! どっちも同じクラスよ。担任は……」

 しばらくの沈黙。目がもうこれ以上目開かないんじゃね、ってぐらい目が開いている。そして冷静になった先生は深呼吸を一度行ってからこっちを見る。

「私よ。あなたたち2人は私のクラスの生徒よ」

「!? ホントですか」

「何度も見てるけど事実よ」

 先生何故か瞳から水が出しそうな顔をしている。なんでだろう。あれ? 俺なんかが何で女子のいるクラスに入れるんだ? まぁ、今は考えないようにしよう。

「よかったわ」

 すみれさんも安心している。

「これで、いちいち護衛執事を呼ぶ手間が省けるわ。別クラスだと時間かかりそうだったから」

 これは俺にとってはとても運が悪かったのかもしれない。毎日『護衛執事』という大義名分で色々頼まれるのか。その事を今だけは想像するのやめとおこう。

 俺の中にいい案が浮かんだ。クラス表なんて見つけなくていい最高の案が。

「今から先生クラスに向かうんですよね?」

「そうよ」

「じゃあ案内してください」

 先生は今から教室に向かうのなら、ついて行けばそのまま俺たちもクラスに行けるという寸法だ。

「あなたにしては名案ね」

 すみれさんも賛成してくれた。

「はぁ~そうね。一日目から問題を起こすクラスと思われたくないし」

 先生も渋々納得した。しなかったら教師失格だろうし。

「じゃ急ぐわよ、二人とも」

 そう言って歩き始めた。階段を上がり、3階で廊下を歩いた。

「ここよ」

 そうして止まった場所は、とあるクラス。扉の上には<1年E組>と書かれた板が。

「ここが俺のクラスか」

「いいクラスであること祈るわ」

「きっといいクラスよ」

 一年に一度だけのこの緊張感。俺が扉の前に立つ。

「開けてちょうだい」

 すみれさんが後ろから頼まれた。『命令』されたでは、精神的にきつい。 

「わかりましたよ」

 ここで俺は一年間暮らす。クラスの人たちと一緒に勉強をする。イベントとかも一緒に楽しむ。

 このクラスでいったい何が起きるんだろう。

 そんな希望を胸に持ちながら俺は1年E組の扉を開けた。






 





 

 




 こんにちは、希光りょーすけです。なかなか自分の面白いと思ってる所に行けません(-.-)

書くペースが遅いからか

 いきなり話が変わりますが、寒いですね!今年だけで、何回

「疲れたよパトラッシュ」

を言った事かw

 そんな寒さにも負けずに書いた今回のお話。時間があったらぜひ読んでみてください。

 感想と書いていただくとありがたいです。今後の為になるので。

それでは、6話をこれから書くとしよう。では(^ー^)/

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