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十四話

 空凪に装備する武装の話しになり幅さんがどういった武装がいいのか聞いて来た。


 「上世君は近距離用、中距離用、遠距離用どれがいいかい!!。」


 僕は取り敢えず近距離用と答えた。すると君世や安座間さんから意見がでた。


 「若様近距離もよいが中距離程度は対応出来るようにしたほうがよいのじゃ。」


 「上世君私は遠距離から高威力攻撃をして瞬殺したほうがよいかなと思うが。」


 すると幅さんが、


 「それならば、どの距離でも対応可能な武装を装備しようか!!。」


 「なに空凪の積載能力は重量級な事もあり高いからな!!。」


 そう言って幅さんは武装を僕の前に表示し始める。


 「まずはブースターユニットを装備しようか!!。どれがいいかい上世君!!。」


 そこには幾つものブースターユニットが表示されて目移りしてしまった。そしてそこには多面型対応で顔がある場所にかからないような設計のブースターパックばかりだった。僕が一生懸命見ていると幅さんが、


 「僕が幾つか試作品を紹介しようか!!。」


そう言うと安座間さんが、


 「幅いい加減にしろ。上世君の空凪は試作機だろう。これ以上は試作品は必要ない。」


 「安座間は分かっていないね!!。上世君にはこれから地凪の為にバトルアリーナに出て貰うんだ!!。」


 「その為には試作機で世に出ていない物を使っておいた方が、対策を練るのを遅らせる事が出来る!!。」


 「そ、それはそうかもしれないが、試作機という事はいつ暴走するか分からないだろう。」


 「そこは上世君の腕の見せどころだよ安座間!!。それで死んだらそこまでだっただけだよ!!。」


 「おい!。貴重な存在を貴様の遊びに使うな。」


 「上世君は地凪に貢献してもらわないといけないのだ。その為にはいい装備いい環境がなどが必要だ。」


 「だからいい装備を上世君に紹介しようとしているんじゃないか!!。」


 「だからそれは試作品だろうが!。」


 安座間さんと幅さんが言い合いを始めてしまい僕達は置いてけぼりになった。僕は試作品でも何でもいいから生存率が高くなるならそれでいいと思っているが、確かに装備の安定性は重要だろうし安座間さんが言っている事も分かる。試作品のせいで死に掛けるのはまずいからね。君世が僕の背中から抱きつき暇そうにしていた。


 あれからしばらく言い合いをしていた二人は落ち着いたようで僕達の方に来る。まぁ幅さんが一方的に喋り安座間さんが押されていたけれども。話しは纏まったらしい。


 「すまないな上世君。私の力及ばず試作品になった。」


 「さあさあ上世君これから説明していくよ!!。付いてきたまえ!!。」


 「改めてミナト粒子の説明からしよう!!。ミナト粒子はコクピット内に充満させる時に衝撃や重力等を軽減するようなミナト粒子に変換されるけど、ブースターユニットや武装にはそのままエネルギーとして使用する!!。」


 「まぁミナト粒子は万能な粒子と思ってくれたまえ!!。」


 「まずは試作八三六式ブースターユニット五十嵐!!。これは菱形でブースターが五つ付いているよ!!。」


 「瞬間的な加速に優れていてパイロットの事は一切考えてない加速が実現する!!。」


 「まぁ空凪は重量級だからそこまででは無いと思うけど、軽量級だったら死ねるね!!。」


 「次は試作八三九式ブースターユニット地嵐!!。これは球体型でブースターは十一個付いていてありとあらゆる方向に加速しやすい!!。」


 「欠点は重い事そして操縦が難しい事!!。その為そこまで高速移動が出来無い!!。そして重い事により加速すると、機械人のミナト粒子をかなり消費する!!。」


 「これも普通の機械人に装備すると、重すぎてまともに動かせ無いブースターユニットだけどね!!。」 


 「次はねぇ!!。」


 それから色々と紹介してもらい僕は地嵐にする事にした。地嵐は背中の真ん中に取り付けるようになっていて多面型の邪魔にならない。それに空凪は重量級だし動力も試作機とはいえ最新型の大型だから大丈夫だろう。


 「続いては両手武装だね!!。空凪は多面型の為に肩部に武装を装備出来無い!!。肩部に装備すると顔の邪魔になるからね!!。その為に皆多腕にするんだけど、上世君は通常でいいと言ったから二つしか装備出来無いよ!!。」


 「両手に装備する武装の中でおすすめなのが、試作二一二式多機能銃覇吐!!。これを両手に一つずつ装備しよう!!。」


 「引き金から銃口下部にかけてパイルバンカーを装備し、グリップ上のサイトを装備する所に刀を装着してあって近距離、中距離、遠距離全てに対応可能!!。」


 「しかも銃弾はミナト粒子を発射しパイルバンカーはエネルギーチャージ式で、刀は匠によって鍛造された業物で中距離ぐらいまでなら斬撃を飛ばせる!!。」


 「変態め。なんでもかんでも取り付ければ良いという訳ではないのじゃ。」


 「幅それは多機能だがちゃんと使用出来るのか?。」


 「まぁ扱いは凄く難しいし重いけど、ちゃんと使用出来る筈だよたぶんね!!。」


 「まぁ上世君に使用してもらいデータを取って改良していけばいいさ!!。」


 僕だよりな装備か。はっきり言って失敗作のような気がするが、一応全距離対応出来る筈だから使えれば強いだろう使えれば。でも多面型は装備出来る量が少ないから覇吐でもいいのかもしれないが。


 「覇吐は地凪の技術の最高峰だからね!!。作るのに莫大な費用がかかっているから壊さないようにしてね!!。」


 「まぁ耐久性も最高峰だから大丈夫だろうし!!。」


 「戦場で使えなくなったりしたら困るのじゃ。」


 君世の言う通りだけど空凪は相手の武装を取って使う事も出来るし、なんなら重量級の腕部でコクピットを殴りつけてしまえばいい。


 覇吐はあっても余り役立ってくれる事はないだろうけど、それに決まれば早速装備しよう。不安しかないけれども使いこなしてみせる。


 「上世君は粒子装甲は必要かい!!。有ると便利だけど機械人のミナト粒子をかなり消費するから着けない人も結構いるけど!!。」


 僕は粒子装甲は必要ないと思う。確かに機械人のダメージを抑える事が出来るけど、それなら物質盾を装備したほうがいいと思う。それになんでもかんでも防いでくれる訳ではないし、粒子装甲よりも高威力の攻撃は沢山ある。その為粒子装甲だよりの闘い方は死にやすい気がする。


 僕はそう思うが安座間さんが粒子装甲は必ずいると言って聞かない。


 「上世君は粒子装甲を装備するべきだ。覇吐とかいう使えるか分からない武装を装備しているのだから、少しでも防御能力を上げる必要があると思うから装備しよう。」


 「これは上世君の生存率にもかかっているからな。」


 そう言っているから僕は粒子装甲を装備する事にした。僕がそれに頼らなければいいだけなので、あってもなくても変わらないだろう。機械人は重くなるけど大丈夫だろう。空凪は重量級だからな。


 一通り装備出来たのでここからは僕の今後の話しになった。


 「上世君にはこれから地凪のパイロットとして働いて貰う。まずはバトルアリーナに出場して実戦経験をつもう。」


 「それと並行して地凪の管理していない惑星に赴き、地凪の管理下にする為の戦闘をおこなって貰う。」


 「また他企業のパイロットや施設に攻撃を仕掛けて勢力を弱体化する事も上世君の役目だ。」


 「バトルアリーナで勝ち続ける事が出来れば地凪の役に立つし、惑星を管理下に置いたり他企業の弱体化が出来たら報酬が出る。」


 「普通なら企業の役に立つ事で機械人やアンドロイドのアップグレードをしていくが、上世君は役立っていなくても地凪が責任もってアップグレードをしていく為心配いらない。」


 「報酬はアップグレード以外のものが渡される。戦闘に関しては地凪が全面的にバックアップしていく。」


 「ここまでが一応今の所決まっている上世君の今後の活動だ。質問あるかい?。」


 僕は質問は無かった。僕が生き残る為には戦闘を行い地凪の役に立つ事で僕の生活は保証される。わかりやすくそしてシンプルな事だ。僕が生きて行く為には闘争は欠かせないものなのだ。これからもしっかり闘っていこう。


 「若様の負担が結構あるようなのじゃ。当然休息などはあるのかぇ。幾ら若様でも闘い続けるのは厳しいのじゃ。」


 「報酬とは別に休息はきちんとあるから心配いらない。」


 「それならよいのじゃ。」


 「まぁ上世君が装着しているパイロットスーツは高性能だから疲労も感じ難いよ!!。」


 「そう言う事じゃないのじゃ。」


 「まぁまぁやる事が多いけど地凪は能力に見合った報酬やバックアップをしていくから心配いらない!!。」


 「なにせ訓練所の機械人を倒したのだから、地凪からの上世君の評価は凄く高いからね!!。」


 「ぼちぼちやっていけばいいさ!!。」


 「さてと今後の予定も話した事だし実験場で空凪に搭乗して、ファウスト達相手に模擬戦でもしようか!!。」


 「上世君は彼等から技術を盗むんだよ!!。がんばってね!!。」


 「僕はデータをちゃんと取っておくからいろんなデータが取れるようにしていこう。」


 「いきなりは無理なのじゃ。まず新しい機械人の所有者にならないといけないのじゃ。」


 「その心配はしなくてもいいよ!!。上世君の機械人は破棄する予定だったけど、僕が回収してコクピット内にあるデータなど見させて貰ったから、今まで使っていたコクピットがそのまま使えるから改めて所有者になる必要はない!!。」


 「まぁコクピットは空凪の多面型に合うようモニターを追加したりなどしてるけど、それ以外はコクピット内のミナト粒子総量が増えたぐらいかな!!。」


 「整備はしっかりしてあるから安心して模擬戦をすればいいよ!!。」


 「はぁ若様仕方ない。模擬戦をするのじゃ。」


 君世はやる気がないようだが僕は早く空凪に搭乗して動かしてみたくてたまらない。だから僕は急ぎ足で空凪に向かって行った。


 空凪を改めて見ていると君世が、


 「若様新しい機械人になった事だしフルマニュアルに挑戦してみないかぇ?。解放軍相手の戦闘では余裕で勝っているのじゃし問題ないと思うのじゃ。」


 君世がそう言ってくるが僕はフルマニュアルは余り自信がない。フルマニュアルにするという事は機械人の操縦を僕一人で全てしないといけない。それは僕に負担が凄くかかるし、なにより君世のする事がなくなる。機械人は基本的に二人で操縦する物だしいくら近衛兵はフルマニュアルで操縦出来ると言っても、僕は近衛兵ではないからそこまでする必要は今はないと思っている。だが君世はそうは思っていないのだろう。


 まぁ相手は一度倒した事だしなにより模擬戦だからフルマニュアルにしてもいいかな。僕は君世の提案を受け入れてフルマニュアルで模擬戦に挑む事にした。


 「流石若様なのじゃ。若様なら出来て当然なのじゃ。若様には妾がついているのじゃ。」


 そう言われて悪い気はしない。僕は空凪のコクピットに乗りマニュアルの設定を100%にしておいた。始めてのフルマニュアルという事ではないけれども、前は君世ではなく訓練所のアンドロイドを貸して貰ってやっていたから勝手が違う。


 でも君世と共にコクピットにいるとなんでも出来てしまうような感じがした。僕は模擬戦に備えた。


 模擬戦会場は十キロ四方の空間で天井まで一キロもあった。市街地らしく所々に建築物が立ち並び視界が悪い。最もそれは相手も一緒だし隠れる場合は建築物が役に立つ。

 

 流石五大企業の本拠地だと思っているとファウスト達がそれぞれの定位置に着いたらしく、スピーカーから幅さんの声が聞こえてきて、


 「皆準備はいいかな?!!。これより上世君対ファウスト達による模擬戦を開始する!!。ルールは簡単で撃墜されたら負けで、全員実弾実剣装備だから下手したら死ぬけどまぁがんばってね!!。」


 そう言ってブサーがなると模擬戦が開始した。


 

 

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