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エッセイ

退職したら裏切り者として扱われる

作者: HOT-T

 今月の15日、有休を消化し私は正式に前の職場を退職した。

 保険証も返却し、10月の新オープンに備えるのみ。

 生活費に若干の不安はあるが貯金もあるので何とかもつと思う。

 備蓄もまぁまぁあるし、削れるところは削っている。

  

 さて、そんな私だが生活圏内が前の職場依存だったので(それを見越して今の家に引っ越した)どうしても前の職場の人と顔を合わせてしまう事がある。

 人って言う程他人を見ていないので大抵の場合は気づかれないし鉢合わせが無いよう遅めの時間に買い物したり、少し遠いスーパーへ買い物へ行ったりしている。

 

 だが今回は見事に鉢合わせた。

 同じ職場の60代のパートさんだ。

 彼女は私に声をかけて来て『裏切り者』と非難した。


 私が辞めた月に同じく3名辞めており職場は大混乱に陥ったという。

 上司は私が代行サービスで辞めた事を非難し『モラルは守るべき』と言っていたという。

 予想はしていた。どうせ上司ならそう言うだろう。

  

 だが『裏切り者』扱いは解せない。

 まだ若いのに踏ん張らず逃げた、会社への恩は無いのか、そんな人だとは思わなかったなど散々な言われ様だ。


 いや、裏切り者と言われる筋合いなど無い。

 例えば会社での情報を元に利用者を引き抜いたりしたというなら裏切り者かもしれないがそんな事はしていない。

 別の施設で派遣社員の子と不倫をした挙句バレて月末にとんずらした上司が居たがまあ、あれならギリ裏切り者かもしれない。

 

 

 私はこれ以上あの職場に居れば自分は壊れていくだけと思い限界を超えたので転職したのだ。

 代行サービスを使ったがそれも弁護士を通しての正式なもの。法律的には何ら問題は無い。

 そもそも、裏切ったのは無実の罪で報告書を書かせようとした上司達だ。

 一応その事を伝えてみるが返答は『私たちは大変だった。若いんだからそういうこともある。我慢が足りない』そうな。

 

 まあ、何となくわかっていた。

 こちらがいくら説明しようと感情論で噛みつく人なのだ。

 感情論を全部否定するわけではない。だが元職場では感情で話をする人が結構多かった。

 そしてそういう人達が何かを変えることに強く反発し本来なら1か月で変わるようなシステムも数か月かかる。もしくは表向き変わったように見えて実は変わっていない。

 それが元職場なのだ。


 うんざりしていた。

 弁護士の退職代行は決して安くない。

 それに収入だって明らかに落ちた。それでも逃げなくてはならないと感じたから逃げたのに。

  

 一昔前までは就職した会社に尽くすのが当たり前。

 だが終身雇用が崩壊した今は古い考え方なのだ。

 

 ちなみにそのパートさんは『職場の仲間は家族みたいなもの』とも言ったが正直うんざりした。

 私の家族は隣町に住んでいる自分の両親と弟達だ。

 そもそもプライベートでの関りなど一切無かった。何を言っているのだろうか。

 

 それがあったのが昨日の話。

 多分ショックだったんだろう。今日はなんだかおかしかった。

 新しい職場へ出勤する際の良いルートを模索していたのだが分かれ道で悉く選択肢を間違え道に迷い山の奥深くへ行ってしまった。

 やっと見覚えのある道へ来たと思ったら曲がる方向をなぜか間違える。

 帰り道もなぜか遠回りになるルートばかりを選んでしまう。マズいと思い家に帰った後はもう家から出ないようにした。間違いなく事故る時のパターンだったから。

 

 退職した人は裏切り者などではない。

 その人なりに退職せざるを得ない理由があったのだから裏切り者として扱うのは止めて欲しいと思ううのであった。

 

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― 新着の感想 ―
[一言] うう……(´;ω;`) ご自愛ください。
[一言] 感情で参ってしまったから退職した。(こういう感情はなくしてはいけない)先に社員を裏切っていたって感じですよね。偉いお坊さんも山での厳しい修行よりも人付き合いの方が苦行だということをおっしゃら…
[一言] 弁護士通じて被害の内容証明送ったほうがいいですね。 退職した人間を誹謗するのは立派な脅迫やハラスメントです。前の職場に弁護士の名前で送っては? そこまで代行のサービス内であればですが。
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