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太陽と月  作者: 高槻博
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疲れちゃったんだからしゃあないよね?

「恋愛話をするのも勝手だけどとりあえず私シャワー貸りていい?」


「だーめ。」


「いや、なんで。じゃあ私帰るから。」


「だーめ。」


「じゃあ月の恋愛話なんて聞かないから。」


「だーめ。」


「じゃあシャワー貸して。」


「だーめ。」


「わがまますぎない?」


「嘘入ってきていいよ。」


いつだって意見を通すのは我儘かつ、傲慢な人だ。けどこれはほんの冗談だ。そんな我儘で傲慢に行くなんてことはしない。意見を通すのは我儘で傲慢な人だろうけどその人は間違いなく良い印象を与えることはない。それが幼少期だったりしたら話は別なんだろうけど、高校生の私は準大人みたいなものだ。然るべき時に然るべき態度を取らなくちゃいけない。あ、でも太陽くんみたいな人は話が別だ。太陽くんみたいに内気でネガティブな人には私はあなたと友達になりないですよー!遊びたいですよー!好意を抱いてますよー!って強引に傲慢に伝えなきゃいけない。もちろん内気な人にとっては嫌がることもあるだろうけどガンガン攻めて心の守りを打ち破らなきゃいけない。太陽くんに対してはガンガン攻めまくっていただけに、雪と喧嘩したあの日私がびしょ濡れになって太陽くんの家に行ったあの日、ある行動を太陽くんに取られただけで私の守りは破られた。攻撃力に自信のある私だけれどこの時守備力の弱さを自覚した。そのある行動を取られた時、私は太陽くんを恋愛的意味で好きになった。いや、雫や雪からしたら好きになったんじゃなくて好きになってることに気づいた時とでも言うんだろうか?雫には好きだと気付かされた理由を隠したけれど、さして特別なことをされたわけじゃない。雪の身に何かあったらどうしよう。私のせいだと不安に駆られてる時、びしょ濡れの私の頭をさすって優しく撫でてくれた。そんなことで?とか話したら言われるだろうし、私もこんなことで?とは思ったけれど気づいちゃったものはしゃあない。今あの時あのことを思い出すだけで身体中が熱くなるくらいだ、撫でられてる瞬間なんてびしょ濡れの身体が乾いてきたんじゃないかと勘違いするほど体温の上昇を感じた。


私が1人で思い出し赤面をしているといつの間にか雫の姿が消えており、シャワーに行ったんだなと気づいた。


今日の夜は長い!オールで恋バナだ!と心の中で意気込んでいた私だけれど、それから数分後には爆睡状態に入り、気がついたら朝日が昇り、雫が隣で寝ていたという状況だった。。。。

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