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太陽と月  作者: 高槻博
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ズレてる私の自論は間違っているでしょうか?

今日は8月24日私の誕生日。時間が過ぎるのもまるで流れ星のように早くて気がつくと日も暮れ、雫と太陽くんは帰ってしまった。頭のいい2人のことだ家族だけにしようと気を利かしてくれたのだろう。私のことを思ってくれて本当にできた友達たちだ。こんな私にはもったいないくらい。でも本音を言うならばまだ一緒に居たかった。なんでって?特別な理由があるわけではない。単純に一緒に居たかっただけである。言うまでもいが、だからと言って家族が嫌いなわけがない。太陽くんも雫も雪ちゃんもママもパパもみんな大好きだ。そこに優劣はなくどちらも私にとって代えの効かない大事な大事な存在だ。よくドラマや漫画で「私(俺)とAさんどっちが大事なんだよ?」と言うセリフをよく目にする。私は先ほども言ったように私の持論として大事な人には優劣なんてあるわけない大事な人は大事な人と思ってるのでそこに順位をつけるのは間違ってると思っている。なんでこんなことを考えているかって?それはドラマでも漫画でもなくリアルで同じようなことを聞いてきたお方がいるからだ。それは私に好意を抱いている?であろう恩田くんだ。彼は太陽くんと雫が帰った数十分後に私の自宅を訪れこう言った。


「日向くんと俺どっちが大事?」


恩田くんはそう聞いてきたが、そこには間違いなく優劣ははっきり存在していた。なぜなら恩田くんは大事な存在というには程遠いからだ。大事な人じゃないからと言って嫌いなわけでは勿論ない。ただ大事な人というほどではないだけ。まぁ彼のことを苦手なことは確かだが。

これはまたしても私の持論だが、大事な人とそこまでじゃない人、そこには明らかに優劣は存在するが、そんな優劣や順位を口にするのは間違っていると思っている。

その場しのぎで嘘でも「恩田くんの方が大事だよ!」って言えたら丸く収まるんだろうけど、私はそんな嘘をつくくらいなら丸く収まらなくたっていいと思ってる。これは私の長所であり、短所でもある。よく言えば、自分の信念を曲げない。悪く言えば頑固。そんな頑固な私は折れに折れて折れまくってさらに折れて嘘をついた。


「どっちが上とかないよ!恩田くんも太陽くんも大事!」


どんなに折れても大事な人を大事じゃないと言えなかった私は恩田くんを太陽くんや雫、家族と同じ土台に持ち上げるという嘘をついた。心臓がチクっと痛む感覚を覚えたが、これが私の答えられる最低ラインで最高に無難な返しだった。そんな私の返答を聞いた恩田くんは上機嫌で私にプレゼントを渡し帰宅していった。大事と言われたことが嬉しかったんだろうか?なら尚更私の良心が痛んだ。部屋に上がり、恩田くんからのプレゼントを開けると、高校生の私たちには勿体ないほどのネックレスが入っていた。私は基本的にプレゼントに何を貰っても嬉しい質だ。物より気持ちだと思ってるから。なんだったら気持ちさえこもっていたら道端の石ころでさえ嬉しかったりする。だけれど恩田くんのプレゼントにはなんとも言えない感情を覚えた。この感情をなんて表現するんだろう。考えていると答えは意外にもあっさり出たが、申し訳ない感情だった。その感情とは重い。。。1友人に貰っても困る代物だし、恩田くんの誕生日のお返しだってそれなりのものを返さなければいけない。私は少しの間ひどく頭を悩ませたが、今度は家族全員で行われる私の誕生日パーティーが行われる時が来たので頭をリセットして全力で楽しんだ。


全力でパーティーを楽しみ終え、夜も更け始めたころ私は太陽くんと雫に改めて今日のことをお礼した。太陽くんにはしつこくなん度も通知を送ると既読がついて返信が来たのでしつこく通知を送れば既読がつくという美味しい情報を得ることができた。雫には今日のお礼と恩田くんのことを話すと【キモい!無理!まずなんで家知ってるの?】と返信が来た。私も家を知られていたことはゾッとしたが考えないようにしていた。雫も理由なく人を嫌ったりする子じゃないので何かしらの理由があると思ったけどあえて掘り下げはしなかった。しばらく雫と話した後、返信がこなくなったので就寝したのかなと思い、私もそれに合わせて就寝した。


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