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太陽と月  作者: 高槻博
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私の初恋の予感と親友の初恋の予感。青春が私たちにもやってくる?

「雫、話題を出してください。」


マシンガントークも落ち着いた頃、私は雫に無茶振りをする。


「唐突だね、クラスメイトについて話そうか。」


「それはこないだしたでしょ!他の!」


「まず無茶振りなんだよ。じゃあ恋の話でもしようか。」


雫から珍しいワードが出てきたことに私は驚く。

もしや大親友に恋の予感!?私は身を乗り出して話を聞く。


「さぁ、私が恋の悩みを聞いてあげよう。」


「なんで私が話すのさ。話題は私が作ったんだから月が話してよ。」


雫は容姿も可愛く、立ち振る舞いも気品あふれていて男子からの評判も良いが、親友の私ですら異性と仲良くしてるとこを見かけたことがない。かくいう私も異性と付き合うどころか初恋もまだなので、お互い恋愛の話なんてしたことがない。


「あれ?太陽くんと話すじゃん。」


「急に何?」


「いや、雫が異性と話すとこあんま見たことなかったけど太陽くんと話すなぁと思って!」


「日向くんは弟みたいな感じ。顔はカッコいいと思うけどね。」


雫のタイプは太陽くんみたいな顔なのか。私も太陽くんは男子の中じゃ顔がカッコいい方だと思う。


「日向くんを好きなのは月でしょ?」


雫がサラッと言った一言に私は呆気をとられた。


「私、太陽くん好きなの?」


「知らんがな。私はそうだと思ってたよ。あんな太陽くん太陽くん言ってたし、中学時代男子の話なんかお互いしなかったけど、今は暇さえあれば日向くんの話ししてるじゃん笑」


「うーん。これは恋なのか?恋ってどんな感じなの!?」


「それこそ知らんがな。私に聞くのは大きな間違いだよ笑」


そうだ、我が大親友も異性との交友が少ないんだった


「雫も初恋はまだでしょ?えーどーしよー雫が急なこと言うから今度2人で遊びに行くの緊張してきたじゃん。」


「恋っていう恋はないけど気になる人ならいるよ。おーデートじゃん!」


私は今日1番の驚きを見せ、叫び声をあげる。


「誰!?誰なの!?」


「日向くんとはどこ行くの?」


「話をそらすなぁ!!誰なの!!」


私は雫が逃げられないよう後ろから捕獲する。


「暑苦しいから離れて。月に好きな人ができたら教えてあげましょう。笑」


本当に暑苦しそうな表情をされたので、これはいけないとすぐさま雫から離れる。勿体ぶられたかんじもするが、私が太陽くんを好きか断定できない以上、静かに無理矢理聞くのはフェアじゃないと喉から手が出る情報を前に私は必死で堪える。


「仕方ない、今はあきらめよう、でもヒント欲しい!」


「うーん。野球部。」


私たちのクラスは野球部が4人いるのでその内の誰かだ。しかししかしだ、雫がその内の4人と喋っているとかなんて私は1度も目撃していない。


「野球部か!気になるけどこれ以上は聞かない!フェアじゃないからね!」


「潔くてよろしい笑」


「でも実際、私は太陽くんに恋をしてのかなー?」


「それは月のみぞ知ることでしょ?まぁ私がいうのもなんだけど月は今のままの関わり方でいいと思うよ?変に意識すると話せなくなるんじゃない?」


さすが我が大親友。私のことをわかってる。今太陽くんとあったら普段通りに話せる自信がない。


「わかってんじゃん。あーLOVEかlikeなのかわからなくなってきた!!むしゃくしゃする!」


「私が変なこと言ったからだね。ごめんごめん笑、私が頭を叩いたら今の話全て忘れます。えいっ!」


ポカン。雫はそういって私の頭を優しく叩いてきた。


あれ?私何にむしゃくしゃしてたんだっけ?


「って!そんなことで忘れるかぁ!」


もちろん忘れるわけもない。


「もうちょっとノッテくれても良かったのに!あ、もう6時過ぎじゃん!私帰らなきゃ!またね!お邪魔しました!」


本当だ。楽しい時間は短いもので外も薄暗くなってきた頃だ。雫を見送り、ベットに横になる。雫が余計なこといったせいで太陽くんが頭から離れない。私はバタバタと足でベットを叩きながら悩みに悩んだ。


私は1度悩んだら解決するまですっきりしないタイプなので夜中まで悩み続けた。そんなバカな私もあることに気づく。


好きならそのうちわかるでしょ。


そうだ。別に焦る必要はない。遅かれ早かれこれが恋か否かわかるはずだ。


私は心の中で初恋の予感を抱きながら、夜も更けたのでぐっすり快眠に入っていった。


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