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太陽と月  作者: 高槻博
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周りとは少しズレてる私

朝とは比べ物にならないほどの暑さになり私の気持ちは徐々に地に落ちていく。


ミーンミーンミーンと蝉の鳴き声が私の中に入ってくる。大多数の人間はこの蝉の鳴き声はさらに暑さを感じさせる、うるさいなどと嫌うが私は結構許せたりする。なぜかというと短命だからである。成虫期間になって1週間から2週間しか生きられないのだから生きてる間くらい鳴きたいときに鳴かせてあげたい。それを周りにいうと全否定されることがほとんどだ。否定してきた人みんなに私は必ずこう言う。


「私があと1週間で死ぬことが確定したら大体の悪さ許してくれるでしょ?もちろん犯罪とかは別だけど。」


そう言うとみんな声を揃えて言う。


「人間と蝉じゃ違う。」


それを言われる度に私は思う。同じ1つの命なのにと。

なんで私がこんな訳も分からないことを考えてるかって?

理由は雫が来るまで暇だから。私は普段おちゃらけてるせいか、何も考えてない、頭を使えなど言われることが多いが、結構頭を使って生きてるつもりだ。話す相手によってテンションだって変えてるし、話す内容も変えてる。こうやって時間があるときは物思いにふけたりもする。だから何も考えてないなんて言われるのは酷く心外だ。考えがマイナスな方にいってしまったからか、私の気分はガタ落ちした。そんなとき愛してやまない妹の声が1階から聞こえてきた。


「お姉ちゃんー雫さん来てるよ〜」


雫ナイスタイミング。私のマイナスに振り切った気分は一気てプラスに振り切る。


「私の部屋に上がってもらったら!雪ちゃん大好き!」


「意味わかんないから。普通に怖い。」


今日も今日とて私の家族への愛情表現は全力で拒否られる。

数時間前も言ったが一応もう1回いうけど私にそっち系の趣味はない。


「おはよっ!」


「我が親友よ、遅かったじゃないか。雫が遅いから蝉の命について心で熱弁しちゃったじゃん。気分も落ちたし!しかし!不幸中の幸いとはこのこと!遅いなりにタイミングが良かった!気分は雲の上だ!」


「は?どーゆこと?」


「なんでもないよ。こっちの話。」


「そ。今日は何する?」


「ダラダラしながらおしゃべり!」


「今日もね笑」


普通のJKなら毎日遠出したいとか思うのかもしれないけど私はなんの変哲も無い会話で親友の雫と盛り上がってるだけでしっかり旅行気分になる。わたしは今日も喋り倒すぞと気合を入れてマシンガントークを始めた。


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