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太陽と月  作者: 高槻博
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やはり女子は怖い。強い。

確かに彼女や雨宮さん、八雲くんと教室にいた少しの時間は僕にとって有意義なもので必要な時間ではあったが、それイコール僕が代表リレーで大恥をかかないことが確立されたわけという理由にはならない。そんなことを心の片隅で考えながらリレーに臨んだせいで小さなフラグを立てていたのだろうか、結果案の定、赤っ恥をかくことになった。そんな僕はクタクタになりながら家に帰ったけど再び出かける支度をしていた。出かける支度もできたので家の外に出るとリレーを共に走った3人の姿が既にあった。もう察しているとは思うが、俗にいう「打ち上げ」というものに参加することになった。僕は少数ながら打ち上げというものに参加するのが初めてだったので多少なりとも心を躍らせた。


「太陽くん!遅いよ!早く早く!」


「ごめん。」


僕が3人のところに駆け寄ると全員が急に笑い出した。


「急に何。」


「いやバカにしてるとかじゃないんだけど思い出し笑いが、、、」


彼女がそう言ったなら僕はムッとした顔をしていただろうけど雨宮さんがいうと何故だかなんとも思わなかった。


「人が傷心しているところに追い打ちをかけるのは良くないと思うよ。」


「ごめん。ごめん笑」


「じゃあ早速行こうか!もう集合時間も過ぎてるし!」


集合時間?そのワードが僕の中でひっかかった。

全員揃ったのに集合時間もクソもないだろうと。


「もう全員揃ってるらしいよ!」


彼女がそういうと僕の頭の中はこんがらがった。全員揃ってるらしよということは間違いなく他の人もいるということだ。


「他に誰か誘ってるの?」


僕がそう聞くと雨宮さんが1番先に口を開いた。


「誘ったというより私たちも誘われた側だからね。そもそも打ち上げってクラスのみんなでやるものでしょ笑」


「それさ、絶対僕お呼びじゃないよね。帰っていいかな。」


「いやだめだろ、なんたって今日うちのクラス1目立ってたんだからな。」


ここでさらに八雲くんが茶々を入れてきた。


「冗談抜きで帰っていいかな。」


完全に浮いてしまうことを確信していた僕は本気で帰ろうとするが、雨宮さんに引き止められた。


「帰っちゃだめだよ?私とフォークダンスのとき話したこと、月に言っちゃうよ?」


何を話したかはさておき、内容的にこれ以上黒歴史を増やしたくないような内容だった。弱み的なものを握られた僕は雨宮さんの指示に従いクラス会に参加することになった。


やはり女子は怖い。

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