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第7話 彼女の名前

さーよんでおくれーブクマも……してね!

そして2人は箸とオタマと器を用意しシルフィーとライラは2頭でいつも通り狩に出かけた。


「よーし食うぞ〜とりあえず僕はお肉と柔らかくなった野菜を一緒に……」


するとエルノーラは一瞬硬直し白目になり涙を流していた。


「いったい……なんなんだ……この旨味!

一口食べると口の中に広がってくるほのかに香る謎の香りとエキスが口いっぱいに広がる……

なんとたとえたらいいのかわ、わからない!

こんなにも美味いとはお主一体何者!」


いつもと違う話し方になってしまうほど美味しかったらしくそんな話方をしていたせいか彼女がクスクスと笑っていた。


「エルノーラったら大げさなんだからー

また作ってあげるから旅はまだまだ長いんだしね!」


そしてもぐもぐと鍋を食べ進めてあっという間に平らげてしまったのだった。


狩りに出たシルフィーとライラは大きなクマを口に加え2頭で仲良くバリバリボリボリと骨を砕きながらあたり一帯を軽く真っ赤にして完食するとシルフィーは疲れがたまっていたのかそのままファギーの中で寝てしまいライラと交代する事になった。


そして食事休憩を軽くとりお腹が落ち着くと2人は再びファギーに乗り込み出発したのだった。


「行くぞライラ!」


そう言うと体力満タンのライラが勢いよくファギーをガタガタと揺らしながら引っ張っていった。


「この子すごい元気いっぱいね……

走らせるといつもこうなの?」


「いつもこんな感じ……

こいつ加減を知らないんだよな……走るのが大好きなんだ……

理想のファギー引きではあるんだけどスピード違反なんだよな……」


そう言いながら僕は困り顔で首を少し落としながら言った。


そしてそのまま力一杯ライラは夜になるまでハイペースでアルフィリアの森へと向かっていたのだがそれでもまだ3分の1ほどしか進めていなかった。


シルフィーが頑張ってくれればおそらく二日あれば着くのだろうけどメスのファンダーはものすごく気分屋らしくその中でもシルフィーはかなりの気分屋だ……


ご機嫌な時のシルフィーは今のライラが駆けたスピードどよりももっと速く動けるのだが、基本的に走るのはそこまで好きでは無いらしく普通の速度でしか走ってくれない。


そしてライラは雄でわんぱくすぎて中々自由勝手な奴だ……

道端に綺麗な花が咲いていたら走らずにそっちへ向かってしまう……

ゆう事を聞いてくれないのだけどきっとライラは僕の事が大好きだから綺麗な景色や花などがあると僕にいつも見せようとしてくるかわいい性格をしている。


「はぁー運転するのつかれたぁー……

まー一番疲れてるのはお前たちだよなー

ダメなご主人を許しておくれ」


そう言いながらファギーの中のシルフィーにもたれかかるとペロペロと僕の顔を舐めてきた。


「可愛い奴だなー」


そう言いながら僕は優しくシルフィーの頭を撫でてやると隣で見ていたライラがファギーから降りあたりを見渡して何かを探しガサゴソと草むらの中にはえていた綺麗な花を摘み取り僕の元へと持ってきた。


「ヘッヘッヘッヘッ」


息を激しくしながら舌を出して待っている。


そんなライラを見て健気な子だなぁ〜なんて事を感じながらライラの頭も優しく撫でてやったのだった。


するとライラはさらに喜び尻尾を大きく振り僕にのしかかりながら顔をペロペロしてきた。


「くっくすぐったいなー

本当にこいつめー……なんて可愛いんだ」


そしてそんな事をしていると彼女も僕の事をジッと見つめながら頭を出してきたのだが僕はそれに対応する事なく知らんぷりで通しにたぁーっと笑っていた。


「ねっねぇー……どうして私のことは撫でて……くれないの?嫌い?」


彼女の目はウルウルとしており撫でて欲しそうにこちらをじっと見つめてくる。


「て、天使だ!か、可愛すぎる……こんな顔が見れるなんて……生きててよかったぜ」


なーんて事を僕は心の中で思いながらニコニコと優しく彼女の綺麗な綺麗なとても綺麗な金色の髪を撫でると彼女は口元を緩め幸せな表情をしていた。


「うへ、うへへ……で……嫌い?それとも好き?」


彼女の質問を聞かぬふりで通そうとしたのだが彼女はそれを許してくれないらしく僕は少し詰まった小さな声で顔を赤くしながら答えた。


「そりゃ……好きか嫌いかで言うと……す……ぃだけど」


そう言うと彼女ニヤニヤニタニタしながらイジワルな顔で僕に言う。


「えー!きっこえないな〜モッ〜と大きな声で言ってくれないと私の耳が聞こえないって言ってるよ?」


僕は黙り込み彼女を見つめていると彼女はニコッと笑いながら僕に言った。


「ちゃんと言っといた方がいい時もあるんだよ……

言わなきゃ後悔する時も……

まぁー伝わってるからいいんだけどね……

いつか君の口からきけるといいな」


透き通るようなどこか少し悲しい声でそういうとそのままライラの事を枕にしてゆっくりと眠りに落ちるとエルノーラはそっと彼女の髪を掻き分けおでこにキスをしながら言った。


「好きだよアルマ……」


そして布団をかけゆっくりと横になり僕も彼女と一緒に眠ったのだった。


おなしゃーす!

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