第17話 不死鳥ヒーラ
よぉよぉーとうこだよー
よんでくれよ!
森は昨日と変わらず、とてもカラフルな色の花が頭上を覆っていた。
何度見ても感動してしまう景色だ……
そんな光景を見ながら僕は、ここに住んでもいいかもなー、なんて事を考えてニヤついていると、彼女は少し引き気味の目をして、僕の事を見ながら言ってくる。
「なんか……エルノーラ、一人で笑ってると気持ち悪いよ……せっかくかわいい顔してるのに……
不気味だよ!」
彼女がそう言うのもなんとなく、僕にはわかっていた。
僕が一人で笑う時、基本的に、変態みたいな顔面をしながら笑っているからだ……自分でも正直なところ、意識していない時の笑い方には、気おつけなければとおもっているのだが。
気おつけていても出てしまう時は出てしまう、しょうがないのだ。
そして僕はそんな表情から、冷静になり真顔になると低い声から一気にお腹から叫ぶように答えた。
「ふっ……僕が……僕が可愛いだトォ!
おっと失礼、少し取り乱してしまった
てか地味に失礼な事、言うんじゃねーよ……
自覚はあるから別にいいだろ?」
すると彼女はお腹を抱えて大爆笑している、のたうち回りながらだ、相当僕の答え方が面白おかしかったのだろう。
そんな彼女の転げっぷりを見て、僕は少しイラっとしながらも、彼女と過ごせる残り僅かな時間を、しっかりと脳裏に焼き付けていた。
そしてひとしきり笑うと、彼女がようやく落ち着き、そのままドンドンと森の中を探索していく。
すると、なにやら可愛らしい小さな火の鳥が、頭上を飛んでいくのを見て、彼女は口をぽかんと開けながら言った。
「ねっねぇー!
あの鳥さん燃えてるのに飛んでるよ!
初めて見たんだけど、あんな鳥!」
僕自身は見た事があった為、そこまでおどろかなった。
ただただ燃え盛る翼は、綺麗なものだなと……
そんな事を思っていると、上空からヒラヒラと燃えている羽が降ってくると、いつのまにか地面に優しくフワッと着陸いる。
そして僕は、その羽に近づき拾い上げ、燃え盛る羽を握りしめてみた。
「何だこれ……全く熱くない……これじゃー焚き火起こしに使えねーじゃねーかよ!
だけど綺麗だな……キラキラ燃えながら光ってる」
僕はその羽を彼女にプレゼントすると、彼女は大喜びしながら言った。
「なかなかエルノーラにしては気がきくね!
でもなんか不思議な羽ね……
ちぎった所からまた新しい羽毛が生えてきてるし。
まさかだけど、、、不死鳥ヒーラ?
でもあの鳥って世界に1羽しかいないわよね……」
そんなことを彼女は言っており、僕の中でも何か引っかかっている。
そして僕は、その鳥について思い出そうと過去を掘り返そうとしたのだが、断片的にしか思い出せない……
やはり自殺のせいで忘れている事が多すぎるようだ。
だけど全てを忘れているわけではない、あくまで僕たちエルノーラの一族は、仲の良かった人など恋人と言った記憶をカウンターと引き換えに全て忘却している。
年齢などを忘れてしまうのは、それらを忘れるとき一緒に全部忘れてしまうから、わからなくなってしまのだ。
だから僕たちの一族はすべての嫌な記憶やいい記憶が消えているわけではない。むしろ消えてしまっている記憶は本来であればとても素敵な思い出で、忘れてはいけないものなのだ。
だが時に、その思い出は自分自身を苦しめ、そして自殺に追い込まれてしまう。
そして、あくまでも消えているのは親しかった者の記憶だ。
あとこれはおそらく、僕だけの能力だと思うのだが、僕の場合自殺しても数字が減らない……という事は僕の記憶は今も昔もそこまで変わらないのだ。
そんな特殊な能力があっても、やはり自殺の際に頭が壊れてしまうと、軽く記憶障害にはなるみたいなのだ。
だから僕自身、記憶障害の部分を思い出そうとした時謎の頭痛に襲われることがある。
そして今回の頭痛は、おそらくなのだがとても、とても重要な事なのではないかと、僕は睨んでいた。
なんて言ったって、伝説の不死鳥ヒーラにまつわる記憶なのだから。
チーレムクソ小説書こうかなー
でもこの物語意地でもかんけつさせてやりたい