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ギルドとは

みんなが帰ったあと、私とチャイでギルドに残ることになった。


チャイは片付けをしながら、私にこう切り出した。

「わたしもギルドをやめた方がいいでしょうか?」


わたしの答えは決まっていた。


もし仮に「残って欲しい」と言ったら、この混乱した状態がいつまでも続いてしまう。

しかし「辞めて欲しい」と言ったら、魔力管理一切の作業は私が引き継ぐことになる。

正直、面倒くさい。


それでも私の答えは「そうして頂けると助かります」だった。


チャイは机にうつ伏せになり、泣き崩れた、真似をした。

そして、すぐに起き上がり「このギルドの魔力は預かっている魔力を引くとゼロですよ」と言った。

確かにそうだった。


私はため息混じりの、やりきれない声で言った。

「チャイ、チャイはこのギルドに入って35年だよね、そんな事しか言えないの?」


チャイも引き下がらなかった。私を貶める捨て台詞をはいてはニヤリと笑い自分を納得させていた。

私にはチャイが可哀そうな人にしか見えなかった。


チャイの気持ちもわからなくはない。

チャイは、自分がこのギルドを作り運営しているのだと、まわりに豪語するほど、

熱心にギルドの仕事に関わってきた。

例え、それが事実でなくとも、そう思って仕事をしてきたのだ。


それにギルド設立の魔力を出したのは私だが、手続きをしたのはチャイなので、

作ったのはチャイと言えばチャイだし、実際の運営をしていたのはチャイで間違いはなかった。


だが、悲しいことに、このギルドの真の持ち主は私だった。

そして、そのことは十分チャイも理解していた。


しかし慢心していたのだ、わたしが居なくなれば、このギルドはやっていけないと、

そして私に泣きついてくるはずだと。


でも、そうではなかった。


きっと、真の持ち主である、私が居なくなったとしても、また新しい持ち主が現れ、

ギルドは続いていくだろう。ギルドとはそういうモノなのだ。


ギルドを動かすには、主である根拠と、それを認める回りの存在によってはじめて

成り立つものなのかもしれない。


それは、真の持ち主である私も今後思い知らされることになる。


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