魔国
私の名前はヤド
いろいろあって、今は七つのダンジョンの主をしている。
だが、七つのダンジョン主なんて、実にたいしたことがない。
この魔国には300万ものダンジョン主がいるのだから。
ダンジョンの経営は、ギルド組織によって運営されているのが一般的だ、
そのギルド組織は、大きく2つに分類される。
一つは、大ギルド、数千人規模の大きなギルドで、優秀な人材も多い。
残りは中小ギルドと呼ばれている。
大ギルドは、300万ギルドの内、たったの1万ギルド(0.3%)しかないのだ。
残りの299万ギルド(99.7%)が中小ギルドということになる。
その中小ギルドの中でも100人未満のギルドは小ギルドと呼ばれている。
私のギルドのように、10人未満のギルドは小ギルドにも入らない零細ギルドに分類される。
大ギルド:1000人以上
中ギルド:100人以上
小ギルド:10人以上
零細ギルド:9人以下
この零細ギルドの長が、今の私のポジションだ。
それでは、私の部下を紹介しよう。
一人は魔力管理をしているチャイ(シルバープラス1)
もう一人は、女戦士のシュー(シルバー)
私の部下はこの二人だけだ。
このシルバープラスとかシルバーというのは、ランクを表している。
この魔国では、大人になると同時にランクが決められるのだ。
ランクには、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナなどがある。
そして、このランクにより、おおよその魔力が決まる。
ブロンズ:魔力170
シルバー:魔力190
ゴールド:魔力240
プラチナ:魔力260
変わったランクでは、ピンクゴールド、ホワイトゴールド、ブラックゴールドなんてものもある。
ピンクゴールド:魔力220(シルバーとゴールドの中間で女性が多い)
ホワイトゴールド:魔力220(魔力管理などの専門知識に特化)
ブラックゴールド:魔力220(高度な専門知識を身に付けている)
しかし、これはあくまでも、大人になった時点での基礎魔力で、
どの道を進むかによって大きく魔力は変わってくるし、劣化することもある。
例えば、大ギルドに入るとレベル50位で魔力は500程になる。
中ギルドだと400、小ギルドだと350が平均らしい。
有名な大ギルドになると、魔力は700前後、
中にはギルドには所属せずに、魔力1000のフリーランスもいるらしい。
また私の所のような零細ギルドだと、魔力は300ほど
ギルド組織にしていない個人チームだと魔力は250
ギルドに所属していても正規のメンバーでないアシストの魔力は200ほどだ。
レベル50~55
有名大ギルド:魔力700
大ギルド:魔力500
中ギルド:魔力400
小ギルド:魔力350
零細ギルド:魔力300
個人チーム:魔力250
アシスト:魔力200
フリーランスは時と場合によって、魔力が大きく左右されるので、上のリストからは除外する。
また、ギルドに所属していると、レベル60~65位で大幅に魔力がダウンする傾向がある。
先程のブロンズ、シルバー、ゴールドなどのランクと、
ギルドの規模を見比べれば、ゴールド(基礎魔力240)で大人になった人物が、
アシスト(魔力200)をやると、自ら魔力を下げていることになるので、
何らかの理由がない限り、普通は魔力が下がる選択肢は取らない。
しかし、その状況になる事があるのも、わからなくはない。
大ギルドや有名大ギルドは、新しく大人になった人しかメンバーにはなれないのだ。
そして、ギルドメンバーになる試験は年に一度だけ、
その時期にメンバーになれなかった人は、他の所へ行くしかない。
そして、簡単にギルドから抜ける人、抜けますと簡単に口にする人の魔力はあまりアップしない。
理由は、いついなくなるかわからない人に、ギルドの重要な仕事を任せることはできず、
簡単な仕事しか与えられない、すると成長が遅くなり、魔力もなかなか上がらなくなる。
この傾向は、ギルドが大きくなればなるほど、強くなる。
これがこの魔国の暗黙のルールだ。
なぜ暗黙かというと、大人になってからも、このルールを教えてくれる人がいないからだ。
では、誰がこのルールを知っているかというと、ギルドの長達と、上位のギルドメンバーのみだ。
このルールを知らずに大人になった者達は、自らの力を過信して魔国をさまようことになり、
気がつけば、レベルばかり上がり、全くスキルが身に付いていない事態に陥る。
かつての私がそうであったように・・・




