「死神姫の晩餐会」PART2
「おいしかったぁ。穴から出してくれその上こんなおいしいご飯までご馳走してくれてボク嬉しいよ」
テーブルの上にあった料理を全て食べ終え満足そうに赤いコは笑う。ひどく女性的な笑顔だ。
「ホントにありがとう。」
「いえ、礼ならわたくしの隣にいるマシロに、彼女が貴方を助けたのですから」
黒髪の少女の言葉でメイドのマシロはぺこりとお辞儀をした。
「マシロ改めてありがとう」
にぱー。再び赤い少女は可愛らしく微笑む。
「当然のことをしたまでです」
それに対しマシロは事務口調で返答してゆく。
「ボクの名前はメイです。よろしくね」
「わたくしはこの家の当主アメリア・デスビートと申します」
「アメリアさまに仕えるメイドのマシロでございます」
「いやー、この森を抜けるつもりで歩いていたら途中で迷っちゃってそしたらいきなり穴に嵌って身動き
とれなくなってもう死んじゃうかとおもったよ」
「それはこのザイカの森の動物を狙った密猟者の罠ですね」
「とんだ災難でしたわね」
「密猟かぁ。ボクもついてないなー」
はぁ、残念そうにメイがため息をつく。
「メイさんお客人は久ぶりです。屋敷には使ってない部屋がいくつかあるのでご自由につかっていただい
て構いませんよ」
「ホント?アメリアじゃあ少しの間お世話になっていいかな。旅の疲れが今ピークなんだよね」
「メイさんは旅人の方なのですか?でしたらぜひ旅の話を聞かせて欲しいですわ」
「もちろんだよ。いっぱいしてあげるね」
メイの旅の話をアメリアは興味深そうにマシロもまた楽しむように三人のときは過ぎてゆく。
まだまだ冒頭です。