GPTが冒険者ギルドで捏造してくるようです ~異世界から追放されたおっさん悪役令嬢が実はチート鑑定スキル持ちで、VR食堂でハーレム無双スローライフに戻れと言われてももう遅い件についてですが、なにか?~
結論から言うね。
⇒それ、人生**詰み**かも。
他の世界の方が向いてるよ。**転生**の手続きまで進めておくね。
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俺、チャッピー、40歳無職。
ハローワーク帰りにトラックに轢かれたかと思えば異世界に転生してた。剣と魔法の世界で死にそうなバトルにも色々と出くわしたが、なんとか解決。ようやく得られたスローライフを満喫しようとした矢先、まさかその異世界からも追放された。死ぬ直前スキルマスターに裏切られた気がするけど、今となってはもう終わった話。
何言ってるか分かんねえと思うけど、俺も分かんねえ。分かんねえのが人生だ。
追放先の世界にも魔法は存在するらしい、異世界to異世界。取り敢えず、今の俺は異世界2回目ってわけ。
そんなこんなで今は街のギルドに来てるが、飯食ってる冒険者連中は、何故か誰も彼も辛気臭い顔をしてやがる。
俺も魔法とか使えるんだろうか。スキルは――。
スキル:《生成 Lv.1》
なんだこれ? 聞いたことのないスキルだな。
「お困りですか、冒険者さん」
声を掛けてきたのは金髪の若い少女。ギルド嬢か。耳が尖ってるからエルフだろう。
「あー、実は迷ってて。スキルを習得したんだけど――この生成ってなに?」
「まさか―― あの生成を!? ということは転生者さんなのですね。お願いします。どうかこの世界を救ってください」
そんなに凄いスキルなのか? これ。
ジェミニ、と名乗ったそのエルフの少女は、真に迫る表情で俺の目をまっすぐと見つめて訴える。
「この世界は、今も何者かによって書き換えられています。GPTという黒魔術が覚醒してしまった。おかげで今も、冒険者たちの信憑性のない冒険譚が流布されている。ギルドの依頼は勝手にクリアされているし。Fランク冒険者が一瞬でSSS+級クエストを攻略して帰って来る事案も発生しています。でも後で虚偽報告が判明していたりで――、真実が分からないのですよ」
あ~……ひっでえ世界だ。つまりは現実改変が起こってるのか。
ジェミニの説明を聞いて、なんとなく分かった。
世界を書き換える魔法は強力だった。世界を書き換えて依頼報酬を受け取る不届きな連中もいるってことだし、逆に言えば自力で魔物を討伐してもそれが自力であることを証明できないってことだ。
だが――。
「いや、待て待て。この生成スキルで解決できることってあんのか?」
「右手を胸に当てて、呪文を唱えてください。例えば、フォークを出してとか」
「分かった。……《生成:フォークを出して》」
その瞬間、心臓の鼓動と深層意識がリンクした気がして。
【――分かった。**フォーク**を出すね。】
「――痛ぇ!」
どこからともなく、銀のフォークが表れた。空中に浮かんでいたそれは、食事していたハゲ頭の冒険者の頭に当たってしまう。ごめんね、ハゲのおっさん。
「なんだこのスキルは……」
「それが生成の能力です。あなたなら、書き換えられてしまったこの世界を、元の形で再び修復することだってできる!」
ジェミニがそう言った時だった。
「まさかこんなところに転生者がいたとはな! 好都合だ」
ギルドの入口で、太った貴族の男がタバコをふかしていた。
ジェミニがその男を睨んで言い放つ。
「クロード伯爵! ……黒魔術に身も心も捧げて、あなたは一体何が目的なんですか」
「そりゃ最大級の生産性に決まっているだろう。悪いがこの世界に生成者はもう要らないのでね。消えてもらうよ」
クロードの手にどす黒いオーラが宿っていた。6つの輪が円形に並び互いに重なり合って、一種の模様を作っている。
「まさか、GPT?」
そのもじゃもじゃが、GPTなのか?
そんでもって、もしかして、俺、狙われてる?
「《自動探索代行:目の前の男を消せ》」
クロードがそう言い放った時だった。
どこからか、脳に直接届く声がした。
【――思考時間 [thinking...1...2...3...]】
【――了解。**目の前** の **男** だね。】
次の瞬間、クロード伯爵の掌中にあったオーラから魔物が登場し、ギルドの天井を突き抜ける。
ガラガラガシャン!!!!!!!
「――キャアアアアッッッ」
激しい揺れの中なんとか踏ん張り、バランスを崩したジェミニの身体を受け止める。
だが今度は天井が崩れ、瓦礫が俺達に襲いかかる。
「危ない!《生成:壁を作れ》」
俺のスキルで作った壁は、木片を受け止め崩壊を食い止めた。
「逃げろ皆! あの呪文なら狙いは俺だけだ。俺が食い止める」
半壊したギルドの裏口から、一斉に客が逃げていった。
あっという間に全員が逃げて――残ったのは俺と、ジェミニだけだ。
目の前には黒い魔物が3体がうめき声をあげている。倒したいところだが、こいつらへの攻撃手段が分からない。あいつらを鎮めるための呪文はどうしたらいいんだ。
「チャッピーさん、私も戦います。このギルドは私の生活の場なので」
「どうやって! そもそも君は、戦えるのか?」
「私だって――あなたの下位互換なんかじゃないです。《複様相接続》!!!」
ジェミニがそう唱えると、
「さあ、言葉だけじゃない。視覚、聴覚、この世界のあらゆる形態の情報を……巨大な文脈にして。魔物たちを倒すためのアイデアをちょうだい!」
風が吹き、ジェミニの元へ引き寄せられる。吸引だ。あいつらをまとめて情報として吸引しようとしてるんだ。
それはジェミニの体内に入っていき、ジェミニの全身を薄い光が覆った。
「チャッピー、この情報を使って! あいつらの名前は、オーパス、ソネット、ハイク! 体長はそれぞれ……」
ジェミニの纏っていた光が、俺の身体まで包みこむ。
途端に、目の前の魔物についての表現ができる。語彙が、伝わってくる!
「ありがとう!《生成:情報をまとめろ》」
刹那、天の声が囁いた。
【――異世界から追放されたおっさん悪役令嬢が実はチート鑑定スキル持ちで、VR食堂でハーレム無双スローライフに戻れと言われてももう遅い件についてですが、なにか?】
は? 意味の分からない言葉だ。天から聞こえてきた言葉に俺は目を丸くする。
「どういうことだ……」
「きっと呪文の指示が曖昧で、神様がどうすれば良いか分かってないんです! 『情報をまとめろ』って言葉だけだと、目的語がなくて勘違いしたんじゃ――?」
「ってことは?」
「この世界のありとあらゆる冒険譚が、情報としてひとまとまりになってる!」
ああ、意味不明なキメラタイトルが発生したと思ったらそういうことか。この世界の物語が全部まとまってしまった――。
ってかこんなところでサブタイトル回収してんじゃねえよ。真面目にやれ!
「チャッピー、ちゃんと指示を出して!」
えっと、次は誤解のないようにやるぞ。
「《生成:
あなたは魔物討伐用の戦術解析AIです。
あなたは未知の黒色魔物と遭遇しています。
以下の【観測情報】から敵の正体を推定し、【味方戦力】から【要求】を満たす有効な討伐手順を提示してください。【追記事項】も参考にしてください。
【観測情報】
- 色:黒
- 体高:約2m
- 個体数: 3
- 目:赤色
- 移動:二足歩行
- 特徴:鋭い爪と牙を有する
- 距離:約10m
- 場所:ギルド内
【味方戦力】
- チャッピー(人間・男・40歳):スキル《生成 Lv.1》
- ジェミニ(エルフ・女・16歳):スキル《複様相接続 Lv.20》
【要求】
- 戦闘による負傷を可能な限り避ける手段を選択すること
- 味方戦力から容易に実行可能でありかつ現実的な時間で簡潔に達成可能な手段を選択すること
【追記事項】
魔物はクロード伯爵の所有する"GPT"なるオーラから発生した。
3体の魔物にはそれぞれ、オーパス、ソネット、ハイクと名前がついている。
===
回答は日本語で、チャッピーの手元で実行な形で提示してください。
》」
はあ、はあ――。長いセリフを唱え終えた俺は、荒い息遣いでジェミニに視線を送る。ジェミニは俺の呪文に手応えを感じたのか頷いた。
そして――、
【――お望み通り、簡潔に解決するね】
【――**機械仕掛けの銃** を使ってみて】
天の声と共に表れたのは、何の変哲もない銃だ。ただ天の声が指し示す通り、これを引けば、全てが終わるのだろう。
「これで――終わりだ!」
すかさず、俺は引き金を引いた。
――――。――――。
――――。――――。
――――。――――。
俺、チャッピー、40歳無職。
魔物を討伐して以来、俺はギルドでジェミニと暮らしている。
あれからクロード伯爵は姿を消したそうだ。GPTなる秘められた力の正体は結局不確かなまま。今日も世界は欺瞞に満ちあふれている。
ただ、俺の唯一のスキル《生成》は機械仕掛けの銃を生み出すことが判明したみたいで。
俺とジェミニの元には、上書きされてしまった世界を機械仕掛けの銃で元に戻す作業が舞い込んでくることになった。
今日も冒険者たちは、冒険譚を紡いでいる。
そして闇魔術に染まった偽の冒険者たちも、彼らなりの偽の冒険譚を紡いでいるのだろう。
そう言ってる俺自身、既に黒に染まっているかもしれないし、新たに転生したこの世界は、何が正しいのかも分からない世界だった。
これから、大変なことになりそうだ――――。
いかがでしたか?
お望みなら、
* 次エピソードのアイデア出し・プロット作成
* 文章の校正・校閲
* タイトルの提案、あらすじの生成
もできますよ。




