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勇者に転生したけど理不尽だ  作者: 甘味好き
〜勇者と聖女の旅立ち〜チュートリアル編
9/17

オープニング




森を出るとルビーの城下町がどんと目前に現れる。


ルビーの神殿は一目でわかった。

そのまま神殿へと向かう。中は外から見た時よりも遥かに広かった。


天井は高く、中央には巨大な赤いクリスタルが浮かんでいる。

アリアが「あれ、ルビーのクリスタルだよ、凄いね」とキラキラと目を輝かせていた。


クリスタルは脈打つように、ゆっくりと光を放っている。


「……でっか」


思わず漏れたシゲの声が、やけに響く。


アリアが小さく呟く。


「ここ、マナが濃い……」


凍慈も珍しく茶化さない。


「中央、行け」


三人が歩み寄ると、床に刻まれた紋章が淡く光り出す。


シゲが半歩、前に出た瞬間――


クリスタルが強く反応した。


ドクン。


まるで心臓のような音。赤い光が神殿全体を満たす。


「うおっ!?」


足元に魔法陣が展開する。


頭の奥に、直接響く声。


――汝、マナに触れし者。


「え、俺?」


――クリスタルを破壊から守る者。


凍慈が小さく息を呑む。


「……マジで来たな」


――汝を“勇者”と認定する。


赤い光がシゲを包み込む。


身体が軽くなる。


視界の端に表示が流れる。


【称号:勇者の卵】

【ルビーの加護】

【加護による能力値上昇】

(ステータスオール+5)


を、獲得しました。


「え、ちょ、勝手に増えてる!?」


――12の宝玉が揃う時、世界は救済へ至る。


――あるいは、滅びへ。


最後の一言だけ、やけに冷たかった。


光が収まる。


静寂。


アリアが震える声で言う。


「……本当に、勇者なんだね」


凍慈は腕を組んだまま、ゆっくり言う。


「これで後戻りはできへん」


シゲは、まだ実感が追いついていない。

そもそもここに放り込まれた時点で後戻りもくそもないのだが……。


「いや、ちょっと待て。俺、さっきまでゴブリンにボコられてたんだけど?」


その瞬間、神殿の扉がひとりでに開いた。


外から風が吹き込む。


空が、赤く染まり始めていた。


凍慈がぽつり。


「……本編、始まるで」


三人は、外へ足を踏み出した。


――その瞬間。


突如として音楽とムービーが開始。少し今までとは違う感じがした。




~♪~♪♪~♪~♪♪♪~




~ジュエルランドは今、危機を迎えようとしている~



12のマナを生成する宝玉・クリスタルと、それを守護する12の国で成り立つ“宝石の星・ジュエルランド”


宝玉には神獣と呼ばれる召喚獣が宿っており、世界をマナで満たしている


それを守護する宝玉の騎士達を亡きものにし、宝玉を全て破壊し、マナと国全てを我が物にしようと企む邪の者が復活した


クリスタル崩壊を阻止し世界崩壊の危機を救う勇者よ


今こそ目覚め世界を救って



【クリスタルの勇者4】

【借りし者達の紡がれし道】



というタイトルとロゴが眼前にバーンと出て再び現実へ。


「いや、オープニング…遅くね???」


「こんなもんやろ」


「もう挿入歌だよ……」



その三人の後ろから大慌てで位の高そうな神官が呼び止めた。


「お、王の、王城へ!」


あまりにも慌て過ぎたのか息切れを起こしながら、でも「王城へ呼び出された」は伝わった。


「あー、そいや、“今回は”王様パート後やねんな。3の時はこの辺りのパート不人気やったもんなー。そら変更するか」


「え?そうなの?」


「偽物勇者が先におって、こっちが偽物で一悶着。クリスタル貰うまで時間かかって“クソパート”って言われたもんやで」


この会話から察するに、“クリスタル”とかいうのを受け取りに行く?

なんだろう、あれだ。ネタバレやめて貰っても良いですか?ってのはきっとこんな気持ちなのか……。


「てか、クリスタル受け取りしなかったら旅しなくて良いのか…?」


と、言った瞬間。再びムービーがスタート

ゲーム初心者がこんな事言うのもあれだが……、ムービー多いな!!




既に王の間と呼ばれるところで、ルビー王の前に片足ついて頭を垂れているシーンだった。


[そなたたちがクリスタルの勇者か]


[ルビーのクリスタルが認定致しました]


[では、あれをここへ]


3人の目の前に出された手のひらサイズの細長い透明のクリスタル。


[触れてみよ]


それに触った瞬間、クリスタルが光輝く。


[残るクリスタルは3つ。クリスタルの戦士は5人と聞く]


仲間を集めて邪神を退治し、この星を救ってくれ。

と、言われてムービーが終了した。



少しだけ、気持ちが引き締まった気がした。




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