共通の色
【貴方たちはまだここで終わるわけにはいきません】
謎の声と光に包まれて、目が覚めると見知らぬ村のベッドの上だった。
オープニングの声に似てたけど、、何だったんだ。
そんな謎を悶々考えながら、村を一通り散策。いや、物色…。。
はやく空き巣なんて事をしなくて済むくらい稼がないと…。
「現在地、ルビーとマグマ国?の中間の村だって」
地図を広げながら歩いているシゲの隣で、凍慈がばかでかい溜め息を一つ。
「はぁぁ~。アリアはよ連れ戻さんとやな~」
「まぁ、確かに…?」
「わかってなさそうやな」
そう言ってアイテムボックスを開く凍慈。
そこから何かを取り出してポンと渡される。
「………これ、は?」
「ポーションや。こんなド序盤で回復おらんくなるとか、盗んどいて正解やったわ」
「ポー…ション…って、何?」
聞いたことのあるアイテムの名前なのは確かだけど…。
しかし、ビーカーと試験管の間のようなサイズの入れ物に入っている、蛍光の濃い目の黄緑の液体から目が離せない。
「HP回復アイテムってヤツや」
「………え?回復アイテム?これが?」
見るからに蛍光色の(緑よりの)黄緑色。ちょっと人が摂取するには憚られる色の液体。ちょっと揺らしてみるとスライム感さえある。
まさかこれを飲むとか言い出さないよな??
「これ1つ50ルートや。HP回復量は200な」
え?待って、高くない?
これ3つで旅人シリーズと同じ値段なの?嘘でしょ?
「そんでこっちがハイポーション…。これもラッキーゲットな」
ポンと渡された、ビーカーのような入れ物に入った……。
「待って待って、これは回復アイテムなのか??」
そこそこの蛍光色の入っている、濃い目の青い液体。
こちらもガチャガチャから出てくるスライムにしか見えない…。
「せやで」
ちなみにハイポーションは650回復、200ルートだそうだ。
金額上がりすぎだろ……。
「そんで、こっちがエーテル。MP回復やな」
先のカーバンクル戦で一発ゲットしたとかなんとか、、いやこれ…。
「マニキュアかよぉ」
蛍光ピンクと紫の間の、目薬ケースのような入れ物に入った液体。
「……せやな、言い返す言葉ないわ」
そのままアイテム屋で回復アイテムの棚を指差して説明されるが…。
蛍光の黄色のエリクサーなるものと、日本人が好んでは口にしないであろう色のオンパレードだ。
「エリクシールっていう、HPとMP全回復アイテムがこれな。ちなみに、値段は、変わってへんか。3000ルートや」
いや待て。なんだ虹色の液体って。もうそこまでやっちゃったら飲料水じゃねーよ。いや、他のも飲料ものとは認めねーけど。
つかなんで全て蛍光系にしたんだよ。
「ん?3000???」
そんな金を取るなら色もちゃんとしてくれないか??
いくらゲームだといえど、飲料水とうたうなら限度があるだろ??
「飲料…、え?待って待って待って。本当にコレ飲むの?」
「たぶん…」
「たぶんってなんだよ」
「ゲームの時はアイテム使用ボタンポチっで使われてたからな~、そこまでは考えへんやん…」
そりゃそうだ。いや、そうなんだけどさ。
「まぁ、どっかの狩りゲーとかやとガッツリ飲んどるけど…」
気持ち良いくらいぐびぐび飲んでいる、そうだ。
え?本気か?この、蛍光黄緑の液体をぐびぐび??
「そんな顔すんな」
「いや、そうなるだろ…。何で誰も指摘しないんだ」
「考えてもみいや。バトル中に錠剤取り出して水でぐびっの方がリアリティーないやん?」
「この世界観でリアリティーとか求めてないからな!!」
「…うん。まぁ、せやな」
アリア。君の回復魔法って奇跡だったんだな。




