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王様のお遊戯(あそび)  作者: 社容尊悟
最終章 破滅と創世

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記憶から消滅した雷貴


 友青はいきどおっていた。

「折角来てやったのに……」

 王室を出て、王城の屋上に上っていく電蔵たち。電蔵を始末する場所としては、屋上がいいらしい。皆の目に触れる場所ではないから。

 屋上から見える景色は絶景。王城を囲む海。王城の周りにある花畑。どれもきらきらと輝いていて目を奪うものだった。美しく、それでいて神秘的な空間。

 電蔵と王様は少し離れた場所まで歩く。友青と雷貴はその場で待機。

 王様が電蔵にかける術の準備を始めていた。

「お前、怒っているのか」

「……なんだよ、オマエ。喋れんのかよ」

「我は今、生物であるからな。この世界にいる者と話ができるらしい」

「……この世界のこと、よくわかんねえんだけど。でも俺が知ったところでどうにかなることじゃないよな。だから教えなくていい。無駄なことは覚えたくねえから」

「滅びゆく世界のことを覚えるのは無駄か?」

「ああ、無駄だね。そんなもん知っててどうすんだよ」

「語り継ぐ者になりたいとは思わないのか。この世界に出会い、この世界の者と触れて。何も思うことはないと。電蔵と救世のメスは、お前をそのために連れてきたのだと、我は思うが」

「……誰に言えばいいんだよ」

「無論、手記にするのだ」

「……つまんねえこと言うよな」

「そうか。まあよい。お前が何をしようが勝手なことだ」

 そう言って、消えかけていた雷貴が消え失せた。一瞬にしてこの世界から消滅した。

「……な、に?」

 さっきまで話していた生物がいなくなって、友青は途端に表情を変えた。

 突然のことに目が泳ぐ。視線を彷徨さまよわせ、ぽつりと疑問を口にする。

「……俺、誰と喋ってた……?」

 雷貴が存在していたことが記憶から消し去られてしまった。

「……でも何か、手記をつけろって……」

 さっき話したことは覚えている。だが、話し相手が記憶から削り取られたように思い出せないでいるのだ。

 友青が思い出せないで苛々した顔をしていると、準備を終えた王様が助言した。

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