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王様のお遊戯(あそび)  作者: 社容尊悟
第四章 電蔵と役目

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電蔵はこどもっぽい

「なんだ。粉塗こなまみれにされなくてすむのか……」

「粉被ったら、余計に髪が白っぽくなるよな」

 そう言われてカチンときたのか、電蔵は無表情で友青を親指で差した。

「先生とやら。こいつにお仕置きしてくれ。こいつは口が悪い。制裁を加えてやらないと、直らんかもしれん。甘やかしてはいけない。王様みたいになる」

「ん……何かあったか? 二人は仲いいよな」

「何もねえよ」

 電蔵は腕を伸ばして友青の頬をつねった。優しくはない。

「いててて! いてぇよ、バカ!」

「お前さんの口の利き方がなってなさすぎて、オレにまでとばっちり来るだろう」

「はんはんはひょ」

「何を言っている?」

「ほはへほへへは」

「紫水ー、お前の所為だと言ってるみたいだぞ?」

「オレの所為か。それはすまん。まあ許せ」

 電蔵がぱっと手を放すと、友青の頬は少し腫れていた。

「……」

 友青は頬をさすりながら電蔵を睨みつけた。

「なんだ?」

「……なんか、あちいんだけど」

「あちい? 主語か?」

「熱いってことだよ。じじいかよ、オマエは」

 苛ついた顔で友青がごちる。

「ジジイとはなんだ。オレはこれでも成人してないんだぞ」

「どう見ても成人してないように見えるけどな」

「成人が小学校に来ちゃいけないな?」

 先生が核心を突いた一言を言えば、児童らがどっと笑った。

「電蔵がオトナなわけあるかよ~」

「すっげえこどもっぽいじゃん!」

「……お前さんたちに言われたら、お終いだな……」

 電蔵はがっくりとこうべを垂れた。


 それから電蔵たちは授業を受けた後、売店に行った。

「なあ、オマエさ……静電気出てる?」

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