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王様のお遊戯(あそび)  作者: 社容尊悟
第三章 王様とブラックスフィア

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電神(でんしん)登場

 ブラックスフィアを守る王がいなくなれば、この世界は崩壊するのだろうか。

「でもそれをわかってたら……行けないよな……」

 庄時が考えを口に出していると、王室の物置からメスが顔を出した。二本の角がある。

透き通るような白磁はくじの肌。王様よりも幼い顔立ち。白水色びゃくすいいろのウェーブした髪に、紫水色しすいしょくの瞳。見目麗しい容姿だった。着ている服は、真っ白な半袖のワンピース。裸足でとことこと歩いている。

「王様に代わって、わたしが守る」

「……お前は……」

「わたしは電蔵の魔天種。ひそかに育てられていたの」

「名前は?」

「名前はまだない」

「なんて呼べばいい?」

「わたしが今日から王様」

「それは混乱する」

「じゃあ電気の神。電神と呼んで」

「そんな名前でいいのか?」

「電気の蔵の上位互換だから」

 しれっと無表情で電神が答えた。それならば、電気の宝庫で電庫など、どうだろう。いきなりランクが上がって、庄時もたじたじとしている。

「……で、電神……」

「なに」

「俺は庄時。宜しく」

「いや」

 電神は即答した。庄時の心にグサリと言葉が突き刺さった。

「……は?」

「電蔵を恨んでた。だから、許さない」

「もう恨んでない……」

「恨んでたから、許さない。電蔵はわたしの父親。おまえは敵」

 可愛いからこそ、心に酷く突き刺さる。ストレートに敵と言われると、傷つくのだ。

「わたしが守るのはおまえたちじゃない。電蔵と王様が帰ってくる、この世界」

「わかった……。それでいいから」

「わかってない。おまえはここから立ち去るの。王様と一緒に過去を見にいく」

「なんでお前が決めてるんだ」

「今はわたしがこの世界のあるじ。主の言うことには従うの」

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