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王様のお遊戯(あそび)  作者: 社容尊悟
第三章 王様とブラックスフィア

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王様は寂しがり屋


「王様。わたしがブラックスフィアを守る」


 ブラックスフィアでは、一週間が経った。

 電蔵と会えないことがストレスとなり、王様は目の下に隈を作っていた。

「電蔵成分が足らん……足らんぞ、庄時ぃい」

「俺の成分吸ってけよ」

 庄時が王様の元に駆け寄り、手を差し出した。

「叶わぬ恋か……。それもまたいいな……」

「なんの話だ?」

「庄時、お主、わしのことが好きなんだな。愛しいんじゃろう。なあなあ~」

「そんなの、当たり前だろ。母親として好きなんだ」

 庄時がはっきりと言いきったので、王様は驚いて真っ赤になった。

「ななな、何! お主、電蔵も言わぬようなことを面と向かって……」

「そうかよ。電蔵が言わないんなら、俺の方が王様の側近として相応しいってことだな」

 庄時はまだそんなことをうそぶいていた。

「今は側近として認めてやってるではないか。まだそんなこと言っとるのか」

「いつ辞めさせられるかわかったもんじゃないからな。王様は電蔵大好きなやつだっていうのは、もうみんなが知ってることだ。あいつが戻ってくれば、すぐに俺たちは元通り」

「安心せい。暫くは戻ってこんよ」

「何故そう言いきれる?」

「わしがそうさせたんだ。やつを破門したも同然。戻りたくても、暫く戻ってこれん」

「なんでまたそんなことを……」

「ちょっと喧嘩になってな」

「……」

 庄時は王様をギロリと睨んだ。へびに睨まれたかえるのようになる王様。

「何、バカやってるんだよ」

「そう言うな」

「だって、そうだろ。なんで大好きな息子を傍に置いておかないんだよ。バカだろ。絶対間違ってる。それはやったら駄目なことじゃないのか?」

「う……」

 王様はこどものように言葉に詰まって、俯いた。

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