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王様のお遊戯(あそび)  作者: 社容尊悟
第一章 従者と少年

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甘いマスクでも口から出た言葉は

「……そこまでは言わんが……それはもう、犯罪なんじゃないのか……?」

 セクシャルハラスメントや侮辱罪などに当たるだろう。訴えれば久三が勝利すること間違いなし。

「まあいい。うんこの話はこれで終わりにしよう。きりがない」

「そうだな。元々わしが掘り下げた話題じゃし」

「いつか、爺さんに最高級のうんこを食わせてやるから、長生きしろよ」

 電蔵は目をきらびやかにして、久三に宣言した。

はよう死にたいわい」

 久三の言葉で電蔵は笑いすぎてむせた。

「冗談に決まってるだろう。何を本気になってる」

「真顔で言われたら誰だって本気で言っとるようにしか聞こえん」

 久三の言い分は正しい。

「真顔で言った方が面白いじゃないか」

「それはそうだが……」

 電蔵の言い分も間違っていない。

 そう。笑って冗談を言うより、真顔で冗談を言った時の方が衝撃は大きい。何より、そんなことを口にしないような顔をしているのも、笑わせる要素である。

 俗に言うベビーフェイス、甘いマスクだ。

 その顔で汚い言葉も吐き、やらしいことも平気で口にするのだ。ギャップも大きい。

 それでも笑わない久三は、ツボが浅くないタイプである。いや、笑わせる方が先に笑ってしまえば、笑えなくなるということを電蔵は考慮していなかった。

 本当にどうでもいいことだが、電蔵と久三という名前はちょっと似ている。しかし、性格は似て非なるものである。久三は、冗談は一切口にしない。

 そして冗談を笑わない。

「お前さん、笑うことを忘れたか?」

「呆れて物も言えん状態だな」

「オレが幼稚だと?」

「うんこだの、おっぱいだのと口にするのは、ガキの証拠だ」

「おっぱいは言ってないんだがな……」

 少しだけ脚色きゃくしょくされているが、似たり寄ったりなので電蔵は小声で抗議する。

「ガキにはおっぱいさらせばいいと思ってる女がいっぱいいるからな」

「今その話は関係ないと思うがなァ。久爺さんよ。それはどこから得た情報だ?」

「ああ……若き日のことだ。わしが小さい頃、おっぱいを見せてきた姉ちゃんがいてな」

「……ストリッパーか?」

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