9.鶏肉信仰
偏見にまみれた減量食。あるいは間違って伝わってしまった悲しみ。
「うう…」
今日の朝食はカレーライスである…のだが。
ライスにあたる部分がイネ科植物ではない。アブラナ科である。
米の甘みとカレースパイスの調和を楽しみたいというのに
この若干のえぐみと青臭さ、そしてパサパサ感!
同じカレーを食べている周りの現地民は皆笑顔で食べている。
飲み物はラッシーではなく凝縮した乳清、いわゆるプロテインだ。
食べ慣れてない俺は食べても飲んでも地獄という苦しみを味わっている。
朝っぱらからエラい目に遭った…
プロテインはキツすぎるので豆乳を頼んでライス部分を流し込みなんとか食べきれた。
それにしてもなんでブロッコリー推しがここまで強いんだ?
これだけ迷い人が来てるなら麦か芋か米が主食になりそうなものだが。
うん。もう朝飯のことは忘れて、せっかくの休日を有意義に過ごすことにしよう。
商品登録のついでにお口直しで屋台でも回るか。
焼き鳥の屋台、ジャークチキンの屋台、唐揚げの屋台、サラダチキンの屋台…
「なんでこんな鶏肉ばかりなんだ…。」
眉間にしわを寄せながら手に持った揚げ鶏をかじる。
見れば生鮮肉のメインは鶏肉だし、グラム単価もササミ肉が一番高い。
「あっ、紫ブロッコリーの迷い人関係か。」
それなら納得がいく市場に出ているラインナップも納得がいく。
ブロッコリーにオクラ、卵、鶏肉、キノコ、トマト…
うーん。野菜すら偏りがひどい
後でこの通りの名前を調べたところ、マッソ通りと言うそうだ。
ストレートなネーミングだのぅ。
付け合わせやシチューに入ってる程度なら問題ないんだけどメインとして出されるとねえ。
ジャガイモなら欧米の主食だからわかるんだけど。




