11.確認以上、尋問以下
「手短に話すとだ。俺たちの元隊長が迷い人って奴でな、
お前さん同様、世間知らずの割に学者じみた知識があって、
さらに魔法とは違う妙な能力を使ってたんだ。
それと今の対応なんだが、
死後そんなに経っていない死体と掃除された小屋のアンバランスさ、
盗賊の小屋で平和そうな面した奴を異能持ちとして警戒するのはおかしな話じゃないだろ?」
鉄道のこともあるし、"迷い人"が異世界に転移してきた者を指しているのだろう。
肯定として首を縦に振る。
「ああ、能力の詳細は言わなくていいぞ。
中隊長のカルムラフから迷い人は迂闊に能力を聞かないほうがいいと言われてるんだ。
迷い人の元隊長、カッシマっていうんだがそいつの方針でな。」
カッシマという人物に感謝をしつつこれからどうするつもりなのかを聞く。
「何、普通に詰所で盗掘団の死体を認定官に検分してもらって賞金首なら金貰っておしまいだ。
なんならあの小屋に帰るための交通費も出すぞ。」
さすがに人里に来て何もしないのは嫌なので観光を願い出てみる。
「観光がてらしばらく滞在させてもらいますよ。
ちなみに聞いてなかったんですが向かっている町の名前はなんです?」
「言ってなかったか。ショトカという国境警備隊の基地をメインにした街だ。
|軍需系が中心だからあんまり面白くないぞ?」
「そうは言ってもあの小屋よりは面白いでしょうよ。」
「違えねえ。」
いわゆる剣と魔法の世界に歪な科学を持ち込むのであれば
先人として複数の転移者がいないと浸透しないと思う




