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目玉スープとリザードマンの肉をたらふく食べて、ご機嫌で眠るライラを見て「暴食」とかのスキルが生えてないか心配しながらステータスの確認をした。


―――――――――――――――――――――――――

 ステータス(偽装中)

 名前:パンドラ LV23 HP 1600/1600

  属性:闇 耐久力:250

  スキル:属性攻撃耐性 闇属性攻撃 天地無用

   物理攻撃耐性 ステータス偽装 魔法攻撃耐性

   所持限界量増加 自動修復(小) 並列思考

   状態異常耐性 

 眷属:犬獣人♀〔名前:ライラ〕

―――――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――――

 種族:犬獣人♀ 名前:ライラ LV15

  HP 400/400 MP 260/260

  筋力:250 体力:230 素早さ:370 技術:130

  知力:130 精神力:130 幸運:45

  スキル:五感強化 高速思考 剣術 咆哮 投擲

   言語操作 状態異常耐性 身体強化

  装備:グラディウス×2 布の服 布のズボン

   革の胸当て 革のブーツ

 眷属契約〔契約主:パンドラ〕

―――――――――――――――――――――――――


(木箱が状態異常になんのかよ!・・・はぁ・・・もう俺の事は良いか・・・しかし随分上がったな、熊と猪に目玉とトカゲ・・・・・あんだけ倒しゃ上がるか)


寧ろとんでもない事になっている筈のアイテムリストだけは見ない様に目を背けていると、ライラが起きたので食事をしながらこの先の事を話した。


(ここから先はおそらく極端に敵が減ると思う。理由としては昨日のトカゲが偵察隊で、俺達の力量を測る為で力を見せ付けた事。そして今現在敵が攻めて来ていないからだ)


ライラはもぐもぐと魚を食べながら頷いた。


(そして、この状況で問題になるのがLVが上がらない、つまり強くならないって事だ。今のままの強さで先に進んで行って、今まで以上に強い敵が現れると言う事は・・・・・どうする?先に進むかそれとも戻るか・・・ライラ、お前が決めろ。どうせ俺は自分じゃ動けないしな)


(どうしたんですか?そんなの主様らしくありませんよ・・・この前俺は逃げないって言ってたじゃないですか。大丈夫ですよ、主様なら何とでもなります)


(らしくない・・・か・・・・・ククク・・・確かにそうだな。そんじゃ何時も通り気楽に行きますかね)


そして俺達は先に進んだが、予想通り敵の姿は無く、次の広場を越え更に通路を進み、次の広場で敵を見つけるまで五日程掛かった。


(こいつはまた豪い強そうなのが居るな・・・・・ありゃあオーガか?)


2mを超える身長に浅黒い肌、額には2本の角が生えていて、革の鎧を纏い身の丈程の両手剣を持った怪物が五十匹程草原の中央に陣取りこちらを見張っていた。


(さて、どうしたもんか・・・流石にあの数一度に相手はできねぇし挑発して少しずつ殺るしかないか・・・・・ん?指揮官っぽいのは居ないとなると一気に襲い掛かってくるかもしれん・・・が、二十~三十匹程削ればいけるか)


取り合えず相手の反応を見るために姿を見せてみたが、剣を構える気配すら見せずにこちらを見ているだけだった。


(何あいつらヤル気あんの?それとも余裕かましてんの?ちょっと舐めすぎだろ。ライラ、そのまま俺の中から手斧取り出して全力でぶつけてやれ!)


ライラは手斧を取り出すと、サイドスローでオーガの集団の中央に向かって全力で投げた。飛んで来た手斧の斜線上に居たオーガが両手剣で打ち落とし、お返しとばかりにこちらに向かって投げて来たが明後日の方に飛んで行き壁に刺さった。俺達を見ていたオーガ達は「ゲハゲハ」と笑い出し、俺達もつられて笑っていると手斧を投げたオーガが前に出て来た。


(お、こいつヤル気みたいだぞ・・・1対1か、こいつは都合がいいな。相手の実力を測るにゃもってこいだ。ライラ、油断するなよ。いざと為ったら俺を盾に使え)


前に出てきたオーガは集団と俺達の中間で立ち止まり、左手を前に突き出し掌を上に向け指先を曲げ伸ばしして挑発してきた。


(おうおう、やってくれるじゃねぇか!ノーコン野郎がかっこ付けやがって。ライラ!挑発し返してからやったれ!)


ライラは右腕の剣を掲げ遠吠えをしてオーガに向かって駆け出して行き、対するオーガは剣を中段に構えたまま動かずライラの動きを探っていたが、ライラが間合いに入ると剣を振り下ろした。

ライラは頭上に迫る剣を左手の剣で受け流しながらオーガの左に抜け、回転しながら右の剣でオーガの左膝の裏を斬り付けた。斬り落とす事は出来なかったがオーガはガクリと膝を付き、ライラは回転の勢いを殺さず左の剣で低くなったオーガの首を背後から斬り付けると、血飛沫を上げてオーガは倒れ伏した。


倒れたオーガを見て襲ってくるかと思ったが、オーガ達は歓声を上げ何やら言い合いをしていた。


(え?何これ・・・何なのこいつら?仲間殺れてんのに歓声上げるとか頭湧いてんのか?・・・・・おいおい殴りあい始めたぞ、どうなってんだ?)


暫くして殴り合いを制したオーガが此方に向かって歩いてきて、左手を前に出し迎え撃とうとするライラを止めた。


「マテ ジュウジンノムスメヨ シニユクマエニ ソナタノナヲオシエテモラエヌダロウカ」


(ライラ、どう言う事か理由を聞いてみろ。お前なら言葉を話せる筈だ)


(はい、主様やってみます)「何故・・・死ぬと解っていて向かって来るの?」


「ワレハワレヲシハイシテイタモノノイニソムイタ チカイウチニショブンサレルダロウ ナレバセンシトシテワレヲタオス キョウシャノナトワザヲ ココロトカラダニキザンデユキタイノダ」


(なるほど・・・面白いな・・・・・ライラ、こいつを殺さずに無力化出来るか?無理なら殺してもかまわん)


(えっと・・・仲間にするって事ですか?)


(そうだ、出来れば無傷で仲間にしたい)


(解りました)「私の名はライラ・・・ある方に仕える身です。私と共に主に仕えるならば、あなたの望みを叶えてくれるでしょう。選びなさい!私達と共に戦い続けるか、それとも此処で果てるのかを!」


(お~ライラかっこいいぞー!俺もやってみて~!)


(そ、そうですか。えへへ・・・・・ありがとうございます)


ライラの問いが意外だったのか、オーガは暫く唖然としていたが、剣の刃を持ち敵意が無い事を表しながら近づいて来た。


「ソナタノアルジニツカエレバ ワガノゾミヲ センシトシテタタカイツヅケラレルトイウノカ」


「ええ・・・私が唯のコボルトだったと言って信じますか?主様に救われ、助言を戴き、戦い続け進化し強さを手に入れ此処に居ます。主様に従い供をすれば貴方も更なる強さを手に入れる事でしょう」


「グハハハハ!ヨイ ヨイナソレハ! シテ ヌシドノハドチラニオワス」


ライラは「ここに居ますよ」と言って背中を見せた。


「ム コノハコガヌシドノダト」オーガはそう言って怪訝な顔をした。


「見た目で侮ってはいけません。主様がその気だったら私達など一瞬で消されてますから」


「ソ ソウカ ヌシドノ ブレイヲオワビイタシマス ワレゴトキニナサケヲカケテイタダキ シンカニムカエテイタダケルトハ キョウエツシゴクニゴザイマス ドウカワガケンヲオウケクダサイ」


オーガはそう言って跪き両手で剣を捧げた。


《オーガより眷属契約申請が来ました、受諾しますか?Y/N》


頭の中に響いた声を聞きながら『ライラの時と同じだなと』思いながら俺は戸惑い無く受諾した。


《眷属契約申請受諾を確認しました、眷属契約の効果により主従間に精神回廊が確立されました》


(おお、主殿よ我が剣をお受け戴き有難う御座います)


(なに、気にするな。お前は他の奴と違って見所が有りそうだし、聞きたい事も有るしな)


(恐れ入ります。では、残りの者はどう致しましょう?・・・斬り捨てて参りますか?)


(まぁ待て、お前に俺の力を見せておかんとな。ライラ、俺を奴らの中に投げ込め!取り込めなかった奴らは二人で排除だ!)


ライラが背負子ごと俺を振り回してオーガの群れに投げ込むと、オーガ達は驚きの声を上げ、飛んで来た俺を受け止めたオーガに近寄って来た。


(ハハハハハ!警戒心無さ過ぎだろ!見よ!俺様の力を!)


俺が靄を出して一気に三十匹のオーガを取り込むと、離れていたオーガ達は慌てて逃げようとしたが、ライラ達に次々と斬り伏せられて行った。


(おお、流石はライラ殿が認めたお方だ。我は素晴らしい主に恵まれた)


ライラはうんうんと頷きながら俺を背負って周囲に散らばったオーガと武器の回収をした後、仲間になったオーガと供に草原を抜けて出入り口付近で休憩をした。

ここまで読んでいただき有難う御座います。


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