表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
151/164

外伝 光と闇の双星4

ばしゃでの長いたびはたいくつで、お父様にジェシカ様の書いたご本をよんでもらったの。


それはお父様とお母様が子供のころの事。

長い間人々をみちびいてきたかみさまが本当は悪いやつで、そいつをたおした人のお話だったの。

あたしたちにはちょっとむずかしかったけど、お父様がわからない所は教えてくれたから楽しかったの。


でも、にせもののかみさまをたおしたのが〝あれ〟で、そのあともたくさんの人や国をすくってきたんだって聞いて信じられなかったの。


だからいっしょにたびをしていた人たちにも聞いてみたの。〝パンドラさん〟ってどんな人なの?って。


ジェシカ様は「凄い〝力〟を持った普通の人よ。遊びに連れて行って貰った時はとても楽しくて、あの日の記憶は私の宝物なの」って言ってたの。


ヴォルド様は「始めてお会いした時は豪い目に会いましたが、今の私が在るのはあのお方のお陰です」だって。


レイナード殿下は「我が国と帝国から戦争を無くした偉大なるお方だ」って。


兄様は「みんな〝あれ〟がこわいから悪口を言わないだけだ」って言うけどあたしにはわからなくなってきたの。


ゲオルグ王国の西の町でお父様たちがお話していたのを聞いたの。


「殿下、これより先は暫く野営になるでしょうし、食糧事情も変わってくるでしょう。ですが、この町で出来るだけ買い込んで私と妻の収納鞄に入れておきますのでご安心を」


「うむ、すまんが宜しく頼む」


「お父様、やえいって何?しょくりょうじじょうって?」


「ん?ああ、この先は砦以外に町や村はないんだよ。だから馬車の中で食事と睡眠を取るのさ。大体十日位かな。それに向こうの国にはこちらと同じ調味料があるとは限らないから多めに持っていくのさ」


その話を聞いてあたしと兄様は頭の中がまっ白になったの。今まで朝に出れば夕方までにつぎの町や村についたし、それが当たり前だったからりかいできなかったの。


こっきょう手前のとりでまで三日かかってとりでで一日休んで、つぎの日はこっきょうでやえいしたの。オクスウェル王国のとりでをこえたら町までまた三日かかったの。ばしゃから見たけしきはずっと草原で何も無くてさみしかったの。


「国境近くに畑や町があったら戦争の時に大変だろ?だからこうして離しておくのが普通なのさ。ベルトラン王国でもほんの十年前まではこんな感じで、今の様に便利になったのはパンドラさんのお陰なんだ」


せんそうがなくなったからとなりの国と行き来しやすくするために町や村が出来たってお父様は言うの。そう言えばレイナード殿下もパンドラさんがせんそうをなくしたって言ってたの。




「やはり予想通りでしたね、殿下」


「うむ、我が国でも少し前まではこうだったと思い出した。今回の会談が成功すれば、かの商会が直ぐにでも変えてくれるであろう。我が国がそうであったようにな」


オクスウェル王国のさいしょの町で食べたご飯はあまりおいしくなかったの。やえいで食べたごはんの方がおいしかったの。

とまった宿の人にたのんでお母様がご飯を作ってくれなかったらお家に帰ってたかもしれないの。


パンドラさんの島で作っているたくさんのちょうみりょうをハンスしょうかいが安く売ってなかったら、ベルトラン王国でも今のおいしいご飯は無かったって聞いたの。


とちゅうでまものやとうぞくが出たけど、お父様とお母様がたおしたの。兄様がたたかいたいなんて言っておこられていたの。


さいしょの町からやえいをしたり町にとまったりして十二日目に王とについたの。すごくつかれたの・・・・・

ここまで読んで頂き有難う御座います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ