表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/164

外伝 光と闇の双星1

―――やさしい青は母上。


―――おおしい金と黒は父上。


―――けだかい緑がおじい様とおばあ様。


全ての生き物にはそれぞれの色があり、僕たちにはそれが見えるんだ。


あれは?・・・あの大きくてふくざつにからみあった白と黒はいったい―――






「ねぇ母上・・・どうしても行かなきゃだめですか?」


「あたしも行きたくないよぅ・・・・・」


僕の後ろにかくれる妹はすでになみだ目だ。


「貴方達に必要な事だと思うからね~。私だけで行っても良いけど、一度位はきちんと挨拶しないといけないでしょ。貴方達は怖がってばかりだけど、あの人が居なかったら私はここに居ないし、貴方達だって生まれていなかったのよ」


「それはわかってるけど・・・こわいものはこわいし・・・・・」


「なんだ、まだごねているのかい?お前達も大きくなったんだから、少し怖くなくなっているかもしれないぞ。それに私達が一緒なんだから何も心配は要らないぞ」


父上と母上には見えていないからそんな事がいえるんだと思う。僕たちにはあれが人には見えないし、人だとは思えないんだ。

べつに何かされたわけじゃない。それ所か僕たちの名前を付けてくれたし、おいしいおかしも出してくれる。

大きくなったからって言うけど、だから前よりそのこわさがわかるようになってしまったんだ。

それに、あそこには他に二つも居るんだ、近づいただけで足がふるえてくるんだ、だから行きたくないんだ。


けっきょく僕たちは抱きかかえられて連れて行かれてしまった。父上も母上も力つよすぎだ!


うらにわからてんいできょうふのやかたの有る島へと飛んだ。ちょっと目が回るからこれも好きじゃない。


やかたに近づくにつれ体がふるえて来る。まちがい無くあれが居る・・・妹は父上のむねに顔をうずめてふるえていた。


父上の手がとびらを開けると中から声が聞こえた。


「「いらっしゃいませ~。パンドラ邸へようこそ~・・・あ・・・お兄ちゃん、ガーランドさんが来たよ~」」


こわい・・・なんでいきがぴったり合ってるんだよ。


白いのと黒いのは僕たちがリビングに入るとどこかに行ってしまったが、そんな事はどうでも良かった。すぐ目の前にもっとこわい奴が居るからだ。


あいさつしなさいとか言われたような気がするけど僕たちはそれ所じゃ無かった。かくれていてもかんじるんだ・・・・・全てをぬりつぶす白と、のみこむ黒い力がそこに居るって。


父上と母上が何を話していたのかわからなかったけど、きゅうようが出来たみたいですぐに帰れたのは良かった。妹は外に出たときには気を失ってたけど、二人ともねちゃったと思っている。ふつうは白目むいてねないと思うな僕は。




次の日の朝に僕たちはすいしょう玉をわたされた。これにまりょくを通すとまほうのべんきょうになるんだって言われた。僕たちはふつうの人よりまりょくが多いから早いうちに上手く使えるようにした方が良いとか何とか。


え、あれにもらったって・・・・・大丈夫なのこれ?セレネはけいかいしんが足りないよ、さっそくまりょく流してるし。


「ぼ、僕はまほうよりぶじゅつの方が良いかなぁ・・・父上みたいに強くなりたいし・・・ははは・・・・・」


「あら、ケントは魔法の方が得意なのよ。剣術なら私が教えてあげるけど、ケントみたいになりたいなら魔法が上手くならないとだめね」


えぇ~・・・父上ってまほうがとくいだったの?すごいはやさで動いてる所しか見た事ないよ。あれでまほうの方がとくいとか信じられないけど・・・・・


この日から僕たちのにっかにまほうのべんきょうがふえる事になった。あと僕は剣のけいこもだ。母上が父上より剣のうでが上だなんて知らなかったよ・・・・・


で、何で僕はにもつをせおってにわを走っているのだろう・・・剣のけいこじゃなかったの!?

ここまで読んで頂き有難う御座います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ