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オークを待ち伏せしてから約一日。

俺が入り口付近でオークを拘束してライラと二人で均等に倒して行った。


(なぁライラ・・・一度に来る数が徐々に増えてないか?来る間隔も短くなってる気がするし)


(そう言われて見れば・・・確かに・・・これってもしかして・・・・・)


(ああ、おそらく待ち伏せがばれてるな。此方が対処出来る数を探ってるのかもしれん・・・・・一度下がった方が良さそうだ)


(はい・・・っ!・・・主様かなりの数か此方に近づいて来てます!)


(なにっ!・・・おわぁ!ライラ!少し下がってろ!出来るだけ俺が抑える!抜けた奴だけたのむ!!)


(は、はい!・・・主様無理しないで!)


押し寄せるオークを出来る限り吸収して行くが、徐々に押され始め抜けられて行く。


(くそっ!吸収しきれねぇ・・・ライラ!余裕が有ったら靄の中のオークを斬れ!)


俺は吸収するより拘束する事をメインにする事で何とか凌いだ。


(ふぅ・・・危なかったが何とか為ったな・・・・・豚野郎め勝負掛けて来やがったか・・・ライラ、一旦下がるぞ急げ!)


俺達はそこから撤退して三時間程離れた小部屋で休憩した。


(ライラ、今のうちに食事と睡眠を摂っとけ。次はおそらく決戦になると思う)


(・・・主様・・・あ、いえ・・・解りました・・・・・)


(どうした?不満そうだな、言いたい事があるなら言えよ)


(・・・どうして下がったのかなって・・・・・実際倒し切りましたよね、主様はきつかったみたいでしたけど、私は余裕が有りましたし・・・・・)


(ああ、そりゃ敵全体の数が読めんからだ。今襲ってきたのが五十匹位だろ、って事は集落にはその倍、百匹は残っていると見た方が良い。俺の攻撃は初見殺しだ、数が多けりゃ対策も取り易い。お前に余裕が有ったのはいつでも逃げられる様にだ。お前が動けなくなったら俺達は終わりだからな。ま、そんな所だ。それより食って休め、起きたらたっぷり働いて貰うぞ)


ライラが眠っている間にステータスの確認をした。


―――――――――――――――――――――――――

 ステータス(偽装中)

  名前:パンドラ LV7 HP 900/900

  属性:闇 耐久力:130

  スキル:闇属性耐性 闇属性攻撃 天地無用

   物理攻撃耐性 ステータス偽装 魔法攻撃耐性

   所持限界量増加 自動修復(小) 並列思考

 眷属:コボルト♀〔名前:ライラ〕

―――――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――――

 種族:コボルト♀ 名前:ライラ LV46

  HP 260/260 MP 170/170

  筋力:210 体力:200 素早さ:310 技術:95

  知力:100 精神力:110 幸運:40

  スキル:聴覚強化(小) 嗅覚強化(小) 気配察知

   思考加速 剣術 咆哮 身体強化

  装備:グラディウス×2

 眷属契約〔契約主:パンドラ〕

―――――――――――――――――――――――――


(ん?スキルが増えてる・・・並列思考って結構上位のスキルだった気が・・・・・これならいけるか?処理速度が二倍になる様なもんだし・・・・・ライラの体力勝負になるが身体強化もあるしな・・・・・・・)


目を覚ましたライラと俺はオークの集落へと進んでいた。


(ここまで追って来なかった事からオークは数をかなり減らしている筈だ。残存数はおそらく100~150だと思われる。こいつらを誘き出し、各個撃破と行こう。勝負の決め手はお前の体力に掛かっている。敵の数が少なければそのまま倒す。多ければ走って逃げて、ばらけた所を倒す形だ。俺は極力手を出さないから無理はしない様に)


(・・・・・主様は戦わないのですか?)


(ああ、俺の攻撃は初見殺しだと言ったろ。敵の指揮官にばれたら対策を取られかねん。確実に全滅できる状況まで手は出さないつもりだ)


暫く進み、待ち伏せ居ていた小部屋近くまで来たがオークと遭遇しなかったのでそのまま進んだ。


(集落で防衛戦をするつもりか・・・もしくは追い払ったと見て油断しているか・・・・・後者は無い・・・な。ライラ、出入り口付近で挑発して誘き寄せよう)


集落のある広場手前にオークが二匹居たが俺達を見て集落へと逃げて行った。

俺達は広場へと入り周囲を見渡すとオーク達は集落前に集まっていた。


(中々のお出迎えじゃねぇか。ざっと数えても100は居そうだ・・・・・ん~130ってとこか?取り敢えずあのデカブツがどれだけ頭が良いか次第か。ライラ、挑発したれ)


ライラが「アオーン!」と遠吠えをすると、全体が動いたがボスがそれを止め言う事を聞かなかった二十匹程が此方に向かって来た。


(よし!釣れたぞ!ライラ適当に集落から見えない位置まで引っ張れ!)


俺達は少し戻りオーク達を始末すると集落に戻り挑発を繰り返したが、オーク達の数が七十匹程に為ると向かって来なくなった。


(流石にそこまで馬鹿じゃねぇか・・・・・よーし、ライラ俺を下ろせお前も座って飯にしろ)


(ええ!ここでご飯食べるんですか?!)


(おおよ。今まで見下していた種族に良い様にやられた挙句に目の前で座って飯を食われてみろ・・・ククク・・・・・最高の挑発になんだろ)


(でもそれだと襲って来た時に主様を背負えませんよ)


(ああ、俺の事は気にするな。お前は俺と通路の間を死守すりゃいいんだ・・・・・下手すりゃお前の所まで行かないかも知れんけどな)


俺が自信満々でそう告げるとライラは俺を下ろし、座ってオークに見せびらかす様に食事を始めた。


オーク達は怒り叫び声を上げ、ボスの号令と共に一気に攻め込んで来た。


(・・・ククク・・・・・馬鹿な奴らで助かったぜ・・・・・こうなりゃこっちのもんだ、ライラは下がっとけ)


ライラは通路の入り口の前まで下がり俺を心配そうに見ていた。


オーク達は俺の事を気に留める事なくライラ目指して向かって行き、次々と靄に飲み込まれて行った。並列思考の恩恵により処理能力が上がったお陰で、逃す事無く五十匹程を吸収した所でオーク達は下がって距離を取った。


(ハハハハハ!・・・気が付くのが遅せーんだよ!ライラァ!お前の出番だ!行けええぇぇ!!)


俺の号令と共にライラは駆け出し、オーク達に襲い掛かった。左右の剣で次々とオーク達を切り刻み、最後に残ったボスの首を刎ねると俺の元に帰って来た。

戻ってきたライラは剣を落とし、膝を付き、両手を地面に付くと体が光り始めた。


《眷族がLV上限に達し条件を満たした為、進化を開始します》


頭の中に声が響き、ライラの体が光に包まれる。

暫くして光が収まった時、そこに居たのは全裸の犬耳少女だった。

ここまで読んでいただき有難うございます。

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