表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

みかんかご

作者: せおぽん
掲載日:2025/10/25

ひとかご300円か。

安いな。

しばらく果物を口にしていないし、買ってみても良いかもな。


僕は、店員に声をかける。

「このみかん、酸っぱくないですかね?」


店員は面倒そうに応えた。

「大丈夫ですよ。甘いみかんですよ」


なんだ。この店員は、僕は酸っぱくないか聞いているのに。甘過ぎるってのも困るんだよ。僕はみかんに触って確認するほど野暮じゃあない。だから、店員の君を信頼して聞いているんだよ。


「じゃあ、どの籠のみかんがオススメですかね」

「どれも一緒ですよ」


なんだ。この店員はどの籠のみかんも個性があるんだ。どれも一緒だなんてみかんに失礼じゃないか。


仕方ない。出会いは運命に託すべきだ。

僕は、慎重に吟味してひとかご買って帰った。


自宅に帰り、夕食を済ませる。

風呂に浸かり、みかんを思う。

風呂で一汗かいた後、口に含むみかん。溢れる甘酸っぱい果汁。想像するだけでワクワクするじゃあないか。


風呂から上がって、みかんをひとつ手に取る。

鼻に近づけ、柑橘系特有の爽やかな香りを満喫する。ああ、素敵だ。


皮を向き、一房を摘む。

僕は、祈るようにそれを口に含み奥歯で噛み締めた。


「酸っぱい!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
柑橘類への礼儀が、ひしひしと伝わってくるほのぼのストーリーです 味は大切ですので、蜜柑に対する真心が奥ゆかしく好ましいと感じました
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ