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実は
古びた柱時計がゆっくりと、しかし確実に時を刻んでいく。
沈黙が続く部屋の中で、声を上げる者はいない、いや、上げることが出来ない。と言った方が良いのかもしれない。
居城を無くした魔王が、悪夢にうなされたあとに目覚めた。
魔王の悪夢には、これ以上ない不幸がトッピングされていたが、目が覚めてみると
実際にはそれ以上の不幸が待ち受けていた。
だが、この現実に多少なりとも抗おうとする魔王は精神を振り絞って抗う。
しかし、いや、それでも…。
思ったより力を伸ばせない現実に、今後の不安を感じてしまう。
「そろそろ限界かもな」
冷製な発言が場を凍らせる。
ざわつく場内。
そして湧き上がるありきたりな対応の羅列、しかし…。
「いや、終わらせましょう。魔王は一斉駆除しかありません。それこそがこの世界の未来に必要なんです」
「――で、ですね、手始めに新しい組織を発足しようと思います。名付けて…




