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Appendix  作者: G-Ⅲ
37/59

絶望、吸血鬼の系譜

「これが吸血鬼?」

 トレイタの疑問にかぶせるようにセンデンが畳みかける。

「さっきと、というか見る影もないんだけど?」

 否定的な意見の中でマルチイが冷静に言い返す。

「ご指摘はあろうかと思いますが、これこそが紛う方無き、吸血鬼()()ブリックの姿でございます。ただ、諸事情により、本日の変身はあと一回となっておりますのでご了承くださいませ」

 変身?

「始祖?吸血鬼の?しかも変身?」

 戸惑いからか視線を交錯させる一味の言葉にマルチイが

「さようでございます。我が主、ブリックこそが吸血鬼の始祖でございます」

「いやいゃ!吸血鬼の始祖と言えば、伯爵的な知名度のあるヤツじゃないの?ブリックとか聞いた事ないんだけど?」

 詰め寄るセンデンの声のトーンが少し高くなる。

「我が!」

 重圧を勢いで跳ねのけるような一言を放ったマルチイが続けて

「主は吸血鬼の中でも変身系というジャンルに特化した吸血鬼として活動しております!」

 有無を言わせない強い口調で押し切ろうとする彼の表情が

「でも、元祖の吸血鬼も蝙蝠とかになるんじゃないの?」

 というふとした疑問的な一言で凍った。

「それは…、それ…。主は真の姿になる前に変身するという斬新な、そう!ニュータイプ吸血鬼なのです!」

「そう。わかったわ。それじゃあとりあえず、その着ぐるみを脱ぎましょうか」

 マルチイの後ろで聞いていた婆やの声が静かに、だが力強く中庭に響いた。


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