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アバロンシェル碑の行方  作者: こさじ
30/68

〔29〕しゅじんこうというモノ



 ちわ。

 主人公ってなんだろ?って話。


 やたらと人物についてあれやこれや、どんな顔付きでどんな髪型でどんな体型で乳がなんぼのもんで服のあれやこれやが語られてある物語は正直わんさかある。

 事細かくあれば読者に想像させやすいが、読むの大変、更には覚えておくのも大変…これは私の問題かもしれないが、覚えちゃいないのである。

 そりゃあ、「キャラを絵に描く」というときには役に立つし、ファンアートを送ろうと思う側にはありがたいキャラ説明かもしれない。

 しかし、読むということにそこまで一人の人物、また更には登場する人物の細かい設定は、その人物が次に出て来るまでには忘れているものである。と思う。

 それにやれテンプレだ、やれ非テンプレだ――と批判があるときは、「人物の設定が細かく書かれていない!」なんて批判よりも「人間味がない!」という方が多い。これまで読んで来た批判エッセーよりそう書かれてあることがほとんどだった。


 じゃあ、読者って何を頭にいれて物語を読み進めているんだろうか〜と考えると、ただただ性格、性格からどういう行動をとったかなんではないかな?

 美人は三日で飽きる――なんて言葉はあるが、文字にブスも美人もへったくれもない。いくらこれだけ美人だよとか、こんなにブスだよとか、色々…本当に色々書かれてあってもそのキャラの行動一つなのである。

 もし美人なら美人、ブスならブスで、周りに影響があるなら周りに出て来る登場人物ら脇役だってそれ相応の対応になっていると思う。セリフとかさ、「お嬢様さんお綺麗ですね、お茶でもしませんか?」と言う人物が出たら誰でも思うだろう。


 こいつ……ブスではない。


 登場人物に必要なのは読者に覚えきれない、ときに作者さえ覚えきれていないんじゃないかと疑う設定説明じゃなく、「こいつはこういう人間だからあーいう行動するんだ」の理由付けの説明から出来上がる物語、世界観ではないだろうか。

 もっと言えば、もしも書籍化したらイラストは可愛い以下にはならんだろう。ブスだブスだ、平凡だ平凡だとあっても皆可愛い……


 登場人物の事細かい設定説明紹介文は、最低限、「今日はなんの日?」がわかるくらい、それすら『今日は〇〇祭りで街の賑わいがなんたらどうたらでみんな何かしちょるよ』と説明が入るだろうから、作者からダブルパンチを喰らった物語はなかなか進まない。出会う人物出会う人物、これがメインメンバーなら尚更ファッションチェックしかしてない……それで一話が読み終わってしまうことがある。

 そしてその意匠、次話になれば覚えちゃいない。素晴らしさを捲し立てられても、それが重要かどうかは物語進行に大事かどうかではないかと思う。


 人間味がねえ、人間味がねえ、と批判する読者はテンプレ非テンプレにかけて言うが、テンプレ非テンプレなんぞ関係ない。どちらであっても外見しかないときは外見しかないマネキンだし、服にまで物語があるやつは物語っている。そこから、それぞれが動いて喋って、世界観を作っている。



 と、思う。 

 主人公どころじゃない話になりましたが以上です。

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