〔25〕可愛らしいとイケメンとその後
ちわ。
可愛らしいとイケメン、前回の話で出したものが気になるなと思いまして。美人とか平凡とかね。
キャラクターの可愛らしさ、イケメンぶり。主要メンバーの外面に不細工はいない。ときに脇役さえも味がある。そして、悪役には主人公よりも惹かれる何かがある――
主人公の性別関係なく、主人公は「可愛らしい」ものが詰め込まれていて、イケメンは準主役的存在へと散らばしている。
主人公にはイケメンはいらなくて、可愛らしいさとたまにのドジ天然ぶりとふとした瞬間の正義感もしくは設定に則られた悪で、外見イケメンは主役にはなれん。
なんで、外面がイケメンでは主役に出来ないか……
余裕がないから。
可愛いにはちょっとした変なことでも受け入れるスペースがあって、可愛いには平凡も不細工も入れる容量がある。
イケメンの容姿には、そのスペースがちょっとしかない。見た目から生まれたものはどうしても差が出やすい。ちょっとしたドジ天然は入れらず、どうしても入れるなら変態くらいだろうか。
イケメンで変態、でもピンチになったら頼れる――ピンチになっても頼られないイケメンはいらなくなってしまうキャラになる。頑張っても弱くて「お前いらないじゃん?」と一度でも思われてしまったら、本当に出番なしの影薄君……これで悪役転生して「力が欲しかったんだっ!」なったら良い悪役になれるかもしれない。
悪役スーツに身を包んだイケメンキャラは、前の仲間への思いと葛藤、そして自分がいなくても皆仲良くしているところを見ての嫉妬――悪役にあるのは劣等感かしら。
しかし、ありきたりと言えばありきたりだけども、実に人間味があって好きですけどね。悪役令嬢だって嫉妬心を爆発させた感じじゃないですか? その人間味を抜いたものが主人公へと成る…
「なんでそうなちゃったんだよ!前のお前は違っただろう」
なんて、悪役の気持ちを理解できずにキラキラした目で見つめて叫ぶ主人公。「お前に何がわかる」と鼻で嘲笑う悪役――そして、想像力が乏しい私(笑)
だいたいがこんなもんじゃないですか、王道っていう正義の名のもとにあるもの。理解していても汚いものには触れません的な性格かな〜
これが悪役転生して場合……抜くはずの人間味部分はどうなってんだろうかと今更ですが考えるんですけども、悪役のままだとバッドエンドだから自分の、ときに他人の人生捻じ曲げていく話になると思うんですが、ワタシなら引き篭もってしまうだろう。嫌われスタートですからね、きっと耐えられん。
それでも頑張るから主人公になれんでしょうけれど、人間味を捨てて行く…転生前の記憶を頼りに生きていくが、大抵一般人である。政、農業、その他諸々の道で輝いて行くけども平凡には厳しい道のりだ。専門知識さっぱり人間にどうしろって話である。
だからの魔力やら筋力やら、様々な身体的なパワーアップを神様から与えられるわけだけども…
悪の部分である感情を抜き取って主人公にして、力ばっかりやりたい放題になった者の人生の楽しみって何だろう?
何を築くんだろう?
色欲かな?
金かな?
友達……というかそもそも友達いるのかな?
ちょっと、寂しいなって思ってしまった。
可愛らしさとイケメンを考えてたら辿り着いたところは、「主人公として主人公たれと作られた主人公の人生は寂しい」でした。
嫉妬って大事だわ。
以上です。




