竜と男
腹部に重みを感じて目が覚める
実家で飼っていた猫が腹に乗っていた用な感覚...
懐かしさを感じつつも首を起こし、腹部に視線を移すと...
竜の顔が目を閉じ、寝息を立て腹に乗っかっている
自分にも何が起こっているのかわからない。
確かに竜やドラゴンをモチーフにしたキャラクターは好きだったのだが、それが目の前に居るのだから。
その竜は、柔らかそうな桃色の体毛に銀色の角、体のわりに小さな2対の翼、長いしっぽ...
その「生き物」をジロジロ眺めていると、突然大きなあくび?なのかどうかはわからないが口を大きくあけ、その後瞼を上げる。
薄い空色の瞳で、目は大きい。
...可愛い
と思いつつ固まっていると
本人?いや、本竜か...が
「んにゃ...やっと目を覚ましたんだね...急に人間が落っこちてくるなんてびっくりしたよ...」
と気が抜ける用な声で話しかけて来た。
頭の整理が追い付かない、なぜ言葉を理解できるんだ
「こんな空の上まで人が来ることなんて珍しいんだけど...キミなんて空の裂け目から落ちてきたもんね...」
「裂け目?」
「そう。裂け目」
「いや...俺は...確か...」
俺はたしか、アレ?なんだっけ
「まあ、行く宛がないなら暫くはここにいるといいよ~...ボク一人じゃ寂しかったし。」
耳をペタンとさせながらこっちを見てくる
「......」
自分の名前、自分がなんなのか、何処からきたのかを必死に思い出そうとしていると、
「無視はよくないぁ...」
「グフッ」
顔を腹に再び乗せてきた
竜と男
ボクっ娘ファードラとか少ない気がするんですけどどうなんですかね...