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特別な名前のつく関係

作者: さらさら侃

あなたに、特別な名前をつけてあげられなくてごめんなさい。


好きでも嫌いでもなかったけれど、ただ強引に腕を引かれて、わたし好きになってしまいそうだったのに、さっさとひとり離れていった人。


わたしの好きの匂いを敏感に嗅ぎとって、逃げていった。


手も背中も大きかった。知っているのに、結局あなたはわたしにとって何者でもなく、わたしはあなたにとって何者でもない。ごめんなさい。過去のあなたに。過去のわたしに。


きっとわたしを好きだった頃のあなたのメッセージには優しさと下心が溢れている。赤面するようなしあわせ。ずっと一緒にいられたとは思わないけれど、特別な名前をつけたかった。

あなたが老いても愛せる自信はないけれど、後ろからわたしを抱きしめて、一緒に映画を観てほしい。ラブコメディでも、荒唐無稽なアクション映画でもいい。そして、ひとつのアイスクリーム分けよう。


一見特別でないような、非常に特別なことをするために、わたしはあなたと特別な名前のつく関係になりたかった。

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