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相席の鍋

作者: 春日陽一

小さな悲しみが育って


だれかに優しくしたい


そう思った今日は寒い日


あたたかいお鍋を


かじかんだ手ですくいたい


優しく救出するから


認めて欲しいこの優しさを


私の承認欲求 このお麩みたいによく吸うんだ




〜必要不不可欠〜

空気みたい


居ても居なくてもいらないんじゃない


そんな空間に


愛着だけでしがみついている


22歳の無駄な時間


ここで使った飲み代を


私は何時間とトレードしたのだろう


不釣り合いな天秤は


付き合い


それだけで支えられている


22歳の世界の闇 病み 止み あぁ、お開きか




〜プレゼンテーション屋さん〜

自信満々で発表して


みんな笑ってくれた


なのに評価はくれない


ならば何故笑った


これは楽しい演劇でしょ?


違うのか


研究成果


どうせ誰も理解していないだろう


その証拠に


この紙芝居に隠れたギミック


誰も気づかないじゃないか


あぁ、うん


右手にカクテル


左手に唐揚げ


みんなを騙しすぎた演技力に 乾杯! 




〜味噌味ブイヤベースうどんすき鍋〜

あの人はおしゃべり好き


だから、よく話を聞いてあげよう


この人は自分を卑下しすぎ


だから、タイミング良くよいしょ


その人は頑固者


だから、程よく肯定してあげる


どんな人に どんな対応を


このお鍋には この具材を


あのお鍋は こんな調理手順を


考えて 実行して 美味しい空間を作り出し


ふと、自分のお鍋 覗いてみた


まだ着火しておらず


まだ綺麗な具材達


すっと見つめて 気づいた いつも気づいてた


私の承認欲求


このお麩みたいにカラカラだ




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